ニート in パリ - 行けっ森蔵!

偶然フランスはパリに移住することになった30代女子の生活。なぜか画家のベルト・モリゾに惹かれている。

フランス学生ビザ更新の悪夢④

6/24(月)月曜日の夜、怒りと絶望にかられて、ネパール系オーストラリア人のお友達(ここではサリーと呼ぶことにする)とチャット。

 

彼女はフランス人マダムがオーナーのAir B&Bに泊まっていて、そのマダムと親友になったらしく、困った時はマダムに聞いてあげると言っていた。


今はアムステルダム観光中のサリーは早速マダムと連絡をとってくれ、電話番号をくれた!

マダムは普段朝は10:00起床らしく、10:00以降なら連絡がつくのではとのこと。


10:40ごろ連絡。フランス人は片言でもフランス語を話すと喜ぶので、やってみる。

「ボンジュール、ペリー(マダム名)!ヒロコです。」
「ボンジュール、ヒロコ!サバ?」
イワシ!」

 

ではない。

「サバ?」は「元気?」という意味だ。
(古典的なギャグなのは分かるけれど、どーしても言ってみたくなる。フランス人相手に「ノン(いいえ)、イワシ」とか「アユ」とか言ったらどーなるんだろう?)

 

「ウィ(はい)、サバ。ペリー、ジェ アン プロブレム(問題があるんです)」
「ディ モワ(言ってみなさい)。セ ル シェック?(小切手の件だって?)」

ペリーは実は英語を話せるので、どこかで英語に切り替えようと思っていたのだが、タイミングを失った。

なんだかフランス語縛りになったみたい。

困った。
とりあえず片言で個人間の小切手のやり取りはできないものなのか、聞いてみる。

 

「いいや、普通よ。」(これ以降も全部フランス語。やれやれ。)
「あなたと、あなたのボーイフレンドの口座はどっちもフランス国内のものよね?」
「はい、そうです。」
「じゃあうまくいくはずよ。なんで受付にきいたの?」
「残高証明する書類が欲しいので。」
「小切手受取用の機械があるから、そっちの方が楽よ。」
「そうなんですか?」

 

ということで、ペリーさん、やり方を口頭で教えてくれる。
なんとなくわかる気がする。


「口座残高証明書も出せるんですかね?」
「機械でやれば、レシートがでるわよ」
うーん、それとは別なんだが。私のふランス語では伝わってないな。ま、しょうがないか。


「うまく行ったかどうか、教えてね。あと、どーしても無理なら、午後は15区にいるから、一緒に店頭でやってあげるわよ。」

 


1時間後、灼熱の太陽が燦々と降り注ぐ中、銀行に行ってみた。
事前にネットでインストラクションを調べて行ったので、やってみる。
ん?
小切手受取的なメニューがない。
3台ある機械を全部やってみたけど、ダメ。
あれれ?

 

ペリーさんの親切さに甘えてもう一回電話。
でも13:00前に出かけちゃうって話、すっかり忘れてた。電話したのは12:30。
「ボンジュール、ペリー!あのう、今、銀行なんですけど。機械に小切手受取のメニューがないです。」
「小切手専用の機械があるはずだから。」
「いやあ、なさそうなんですけど。」

「店員に聞いてごらんなさい。」ガチャ。

あれれ。なんか今回は素っ気ないな。
そっか。出かける直前だったからか。

 

店員さんに聞いてみると「うちは手動でやってるから。あそこのポストに小切手入れておいて」とのこと。

それってオペラ支店と一緒じゃん。
まあいいか。
とりあえず入れておこう。

 

後にマダムペリーとお友達のサリーに報告。

 

実はこの火曜日の朝、6:30に起きて日本のクレジットカード会社に連絡。
Transferwiseへの支払いで止められていたことを確認。理由はセキュリティー
しかも、日本時間の深夜3:00ごろの送金だったらしい。
それって確かに怪しく見えるね。
月曜日の夕食前にやってただけなんだけど、、、

ロック解除してもらってから、2枚のカードで、2回に分けて送金。
これで要件金額の半分にはなった。


ネットで調べてみると、家賃支払をしていない人は315ユーロ×12ヶ月で良いとのこと。
賭けではある。
夫からの小切手が足されれば、私の口座残高は要件を満たす。

 

6/26(水)1日待ってみる。
ビザのことを考えなくて良い日はなんて素晴らしいんだろう。

 

 

6/27(木)朝。9:30ごろLCL銀行オペラ支店受付に連絡。
朝は特に電話が混んでいるのか、なかなか繋がらない。
合間合間にフランス語で何かアナウンスがあるが、よくわからず。
やっと取ってくれたと思ったら明らかにフランス人女性!
なんで?
もしかしたらどこかの支店に繋がったんだろうか。
また片言で話さないといけないじゃないか!
「ええと、ビザ更新用に残高を証明する書類が必要なんです。」
「それなんていう名前?」
「ううーん、Attestations Bancaireみたいです。」
「それじゃ分からないわね。自分の支店の担当者に直接話したほうが良いわよ。」
「ちょっと待ってください。今、ここにビザ更新用書類リストがありますから。ええっとー

と経済力に関する部分を読み上げる)」
「それ、書類名言ってないわね。移民局に一度確認してみて。」


ええええええー
もう何だよ。
そういうリクエスト受けたことないのかよ。

 

お客の要望が分からないんじゃなくて、むしろ仕事をいかに断れるかしか考えてないだろ。

 

もう一つLCLオペラ銀行受付の番号を見つけて、かける。
ささっと日本人女性が取ってくれる。が、
「私、ただ今接客中でして、ほかの者も接客でおりませんので、後ほど担当者からかけ直させますね。」
「いや、それ絶対かかってこないパターンだね」と夫が横でツッコミを入れている。

 

しかし15分後に口座開設をしてくれた男性(ここでは伊藤さんとしておく)から連絡。

「ヤマモトさん、小切手の件ですかね?」
「いや、今回は残高証明書発行をお願いしたくて連絡したのですが。」
「そうですかー。今ですね、武藤さん(夫の苗字、一旦これにしておく)からの小切手が、私どもの本店から問題視されているんですよ。ご関係は何ですかね。」
「同居人で、今は彼が稼いでいて、生活費を支えてもらってます。」
「なるほど。そうですか。今回の小切手は何のためですかね。」
「生活費の支給です。それがあることによって、私のビザ更新もスムーズになりますし。」
「そうですか。でもね、本店から問題視されているんです。」
「わかりました。じゃあ、今回は一旦その小切手やめていただいて、口座残高証明書を先に出してもらえませんかね。」
「それはできないですね。もう小切手が問題視されているんで。」
「なんでできないんですか。」
「口座が健全に動いていることを証明しないといけないんですよ。ヤマモトさんこの口座使ってますかね?」
「いや、元々アルバイトを今後するかなと思って作った口座で、今はまだしていないので、動きはないですね。」
「そうですかー。」
「それがおかしいってことですかね?」
「小切手の件が問題視されているので、今口座残高証明書は出せないですね。」
「『おかしい小切手収入が有りました』みたいな記載が載ってしまうってことなんですか。」
「いやあ、それはないんですけど。」
「じゃあ、小切手取り消ししてもらえればいいんじゃないですか。」
「いやあ、できないですね。」
「ええええええええー困りますね。来週月曜日に面談なんですから。口座残高証明書どうしても欲しいんですよ。行けないってことですか。」
「難しいですね。」
「ええええええー。」


とこの先、永遠と私がダダをこねる。伊藤さん
「まあ、本店にこの結果を連絡してみますけど。早くて月曜日ですかね。」
この時点で私の面談予約日7/2は月曜日だと思い込んでいる私は絶望。

とりあえず伊藤さんに対応お願いして電話をきる。

 

ビザの更新方法を助けてくれた夫と同じ職場のりりこさんに一部始終報告。
実はりりこさんはこのブログを読んでいてくれて、昨日、フォローの電話もチャットもくれていた!

なんて良い人なんだ!

私の書き方のせいで、どうやら今の「てんやわんや」はりりこさんにも責任があるように思わせてしまったらしく。
本当に申し訳ない。
私の詰めの甘さのせいです。

 

 

フランス銀行口座にお金を入れるのが、ここまで複雑だとは思っていなかった。

夫から(彼の経験則で)フランスでは小切手で相手に高額のお金を渡すのは普通と聞いていたし、小切手の受取は1日2日かかるって聞いてたから、サクっとお金を借りて、サクっと残高証明書出してもらおうと思ってた。

 

実際はすごい大騒ぎ。
夫も私も怪しいことは何もしていないのに。
ただ法的に結婚していないから、他人同士の高額受け渡しみたいに見られてしまった。


酷い。

 

夫の目の前で愚痴吐きまくり。
午前中に予定していたコーチングはこの事態がどうなるか分からないから、キャンセル。

(Facebookで知り合った女性に、コーチング(カウンセリングみたいなやつ)してもらってます。私が彼女がコーチとして独立するための実験台になることから、無料。)

 

 

もしかしたら両親にも無心しないといけないことがあるかも、と思い、LINEでチャット送信&電話。
母に愚痴。


「そんなに大変なの?お父さんが『ヒロコは本当に帰ってくるかもしれない。旅費を出してあげないといけないか』って言って心配しているわよ。」
「でも、もう9月からのジュエリー学校120万円払っちゃってるし。フランス人相手に返金してって交渉するのもまた大変だし。」
「お母さんも『ヒロコは楽しい学校がまだあるから、帰ってこないんじゃない?』って言っておいたわよ」
「ありがとう。でも本当に帰りたい。」
「あーあ、もうフランス行く時点で結婚しちゃえばよかったのにね。」
「でもしたくないんだよ、今後、何に自分が巻き込まれるか分からないしさ。」
「でもその時はその時に対応すればいいじゃない。」
「対応したくなかったらどうするの。」
「離婚しちゃえば。」
「いやあ、それは無理でしょう。」
「そっかあ」

 

母が父に対する不満をぶちまけているのを子供時代に見ていて、結婚は厄介だと思っていた。
夫のことは好きだが、愛だけじゃあやっていけないのが現代の結婚のシステム。

 

「本当にヤバい時は無心しちゃうかも。ごめんなさい。そういうつもりでフランスに来たわけじゃなかったんだけど。」
ポロポロ涙が出てきた。電話口で平静を装う。


「お父さんも引退だからね。お金があるわけじゃないけど。できる限りのことはするから。」
「わかった。本当にありがとう。」鼻声は隠せない。


「海外に住むのって、本当にお金がかかるんだねえ。」
「でも、ヒロコの気持ちが大事だからね。」
「ありがとう。とりあえず、ジュエリー学校は行くから。」
「いつまでなの?」
「来年9月まで」
「じゃあ、お父さんにはそう言っておくわ。」

 

社会人10年やってるのに、今更親に頼るなんて情けない。
もう旅行保険も住民税も出してもらってるのに。

 

フランスの行政システムのせいで、心はボロボロだ。

 

夫には来年9月で日本に帰国することを宣言した。

「僕としては結婚してほしいけど。その方が楽だし。でもヒロは嫌なんだよね」
夫まで悲しんでいる。


フランスめ、おまえはクソだ。

 

海外帰りの日本人女性が、よく
「ほんと日本って良い国!」
「やっぱ自分は日本人!」
みたいな感じで、自国熱愛になっているのを見て、すごいひいていた。

日本のバラエティー番組が、外国人に「いかに日本は素晴らしい国か」を言わせるのも嫌悪。

 

でも今ならよく分かる。
日本って良い国だ。

 

それに、冷静に考えても、よっぽど政治腐敗や戦争が無い限り、自国に住むのが一番利にかなってる。

 

日本に居場所はないと思って、
日本人とは性格的に合わないと思って、
ずっと自国に嫌悪感を抱いていた。

 

でも、フランス滞在が終わる時には、熱狂的な愛国者になっているかも。


過激派になるかも。

 

それはちょっと危ないか。

 

 

 

 

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フランスビザ更新の悪夢③

ビザ更新の準備をしていると、ジリジリと後悔が押し寄せてくる。
フランスに来なきゃよかった。
特に、夫と結婚しないのなら、現地で仕事をしないのなら、来るべきじゃない。

ニートをするには全く向かない土地だ。

 

フランスがここまで日本と同じとは思わなかった。
書類社会だし、ルール社会。

 

ビザ更新の必要書類の中に、銀行残高証明がある。

 

日本の銀行に問い合わせるも、やはり窓口に直接私が行ってお願いするか、両親に印鑑と通帳を持たせて行ってもらうかしないと発行してもらえないらしい。
私はフランスにいるので直接行くのは無理。
両親には印鑑渡してない。

うちの家はお金に対して親子間でオープンではない(日本のスタンダードですかね?)

親が私の口座残高を知ってるのはなんだか気持ちが悪くて、印鑑は自分で持ってきた。

 

まずはお金がフランスにない状態でつまづく。

絶望している私を見て、夫、両親から送金してもらうようアドバイスしてくれる。

だが、両親には住民税(22万円)も旅行保険(9万円)も払ってもらっているので、もう無心したくない。


結局夫がが私に小切手を書いてくれることになった。
ビザ更新が終わったらそのまま返せばいいんだ。

しかし、そんなに物事は単純ではないことが今朝発覚。

 

日本人担当者が沢山いることで有名なLCLオペラ支店に行き、夫の小切手受付を依頼したところ、
「そこのテーブルで申請書を書いてください」
日本語の記入例はない。
どうしてもわからない箇所が2箇所あり、ネットで調べるも、はっきりしない。

これは大切な送金なので、ぶっきらぼうな日本人担当に懲りず、質問してみた。


「あー、そこは小切手を渡した人の名前と銀行名ですね。ここはあなたの名前。」

「わかりました。あと、小切手が入ったら残高証明書が欲しいんですけれど」
「えっ!」担当者の態度が急変。
「そうゆうのは出してません」
「?どういうことですか?」
「まず、この送金者は誰ですか?」
「ええと、同居人ですけど。彼が働いていて生活を支えてくれているんです。」
「あー」とため息。
「小切手っていうのは、人からのお金を自分のものにするっていうことですよ」
「はい、自分のものになるなら、残高証明に反映されますよね」と私。
「うーん」なぜか唸ってしまっている。


「ご家族とか、ご結婚相手とかでしたらいいんですけど、この取引が何の取引か分からないんです。何の取引か分からないものは銀行でお受けできないです」なんでわかんないんだよ、同居人(夫)が生活費を入れくれるって言ってるだろ。
「じゃあどうしたらいいんですか?」
「相手の給与明細と、口座の動きが分かるもの、それから、相手とあなたの契約書ですね」
「契約書?じゃあ、『同居人の◯◯が、私△△に、生活費支給のために◯◯ユーロを与える。って書いて、サインもらえばいいんですか?」
「まあ、そうですね」
「テンプレートとかないんですか?私フランス語そこまでできないですし」
「ないですね」

、、、、、、


「あまりこういう取引はないってことですか?」
「ないですね」この行員さん、目を合わせない。そして頑として動かない。
「まあ、疑われるかなと思うのであれば、その送金を証明する書類は何でもつけた方がいいでしょうね」とバッサリ。いや、行員さんが疑うかどうかなんてわからないし。

っていうか、途中から小切手受取と、口座残高証明書発行の要件が混ざってない?

「でも、私のやりたいことで、止まる可能性があるのは、口座残高証明書発行の時なんですよね?小切手は受取していただけるかもしれないんですよね?」

「はい、そうですね。」

「わかりました」

 

なんだか論理が全く通ってない。

最初は小切手受取できそうだったのに。

口座残高証明書の依頼が直後に来ると、銀行側が夫(法的には結婚していない)からの最近の小切手にふと気がつくってこと?

で、疑い始めるってこと?

でも、最終的には、小切手受取の時に夫の給与明細と、口座の動きと、私との契約書をつけろって行員さん言ってたよね?

 

 

 

一旦銀行の外に出て、LINEで夫にグチる。
「給与明細と、口座残高と、私との契約書が必要だってさ。ありえん。」
「ヒロの口座から送金しても同じってこと?」
なるほど、それは思ってみなかったな。

 

また銀行内に戻る。さっきの素っ気ない女性は、他のお客さんの対応をしていた。
「どうぞ」と顔を出してくれたので、聞いてみる。
「あのう、私が働いていた時に使っていた日本の口座からLCLの口座に送金して、その後口座残高証明をもらうのはできますか」
「そっちの方が良いでしょうね」
「なるほど。何が必要ですかね?」
「日本の銀行口座通帳のコピーでもつけてもらえればいいと思いますよ」
「わかりました。でもあの小切手、申請ボックスに入れちゃったんですよね。返ってこないですかね?」
「ダメですね。。。まあ、ちょうどお昼で銀行を閉めるタイミングですし、やってみますか。

 

普段はやっちゃいけないんですよ。でもまあ、今回は誰のか分かってますしね」と言いながら鍵を持って小切手受取申請ボックスのドアを開ける。
「これですかね?」
「はい、そうです!ありがとうございます。この入金はないことにします!」

 

とりあえずTransferwiseを使って送金してみよう。

 


午後からの語学学校は冷房が効いてて良し!(地下鉄は冷房が効いていない)
しかし、長文単語穴埋め問題でことごとく玉砕。超自信があっただけに、凹む。
答えを聞いてもピンとこなかったので、本当に訳分かってなかったんだろう。
長文自体もそこまで難しい単語はなく、珍しく単語調べしなくても良かった。
いつもはやたらと単語を調べてるので、先生に「ヒロコ何調べてんの?」と言われるくらいだが、今日は自信満々に調べなかった。
しかし、どうやらやっぱり単語調べはした方が良いようだ。
でも、穴埋めの答えを聞いても、文法的に理解できない箇所も結構あって、、、
最悪だ。

 


自宅に戻る。

Transferwiseの送金はクレジットカードで出来ることを踏まえ、自分の使用限度額を調べる。多額使える方のカードでやってみよう。

送金詳細を打ち込む。なんと、4000ユーロだと銀行振込が必要。


三菱もみずほも、ネットバンキングでの海外送金は使えない(三菱は特別事前に申し込んで、月会費を支払わないとできません)。


そっか、額を下げたらいいか、と気がつき、クレジットカードで3000ユーロ支払うことにしてみる。
ダメだ、これも口座振込しか選べない。キャンセル。
じゃあ2000ユーロは?
画面下に2500ユーロまではクレジットカードで支払可能と記載があることに気がつく。
2500ユーロに設定。クレジットカードの情報も入力。
送金手数料の代わりに日本円からユーロへの為替に78ユーロかかる!!


た、高い!!
でも今は迷ってる場合じゃない。私のビザ更新がかかってる。
いけ!送金!

 

画面が真っ白。

ええええええええ

 

画面をリフレッシュすると送金処理がされていない状態。

よし、もう一回!

もう一度クレジットカードの情報を打ち込む。
行け!送金!

 

英語でエラー。「クレジットカードで支払えませんでした。もう一度トライしてください。もしダメだったらクレジットカード会社に連絡してください」

そっか、金額デカかったからかな。送金データキャンセル。

 

2000ユーロでやってみる。
同じエラー。送金キャンセル。

 

1500ユーロでやってみる。
同じエラー。送金キャンセル。

 

1000ユーロでやってみる。
同じエラー。送金キャンセル。

 

もううううううううううううううう!!!!!!!!!!!
なんなんだよ、これ!!!!
相当イライラする!!!!!

 

クレジットカードのサイトから問い合わせ先を探す。
海外からは盗難にあった場合と、旅行保険の申請用しか番号がない。
じゃあ明日の朝まで電話対応お預けかよ。
マジで!?
信じられない。

 


ビザ更新教えてくれたりりこさんが、

「あまりに昔の証明書(学校の在籍証明書とか)だと怪しまれます」

って言ってたから、証明書関連は面接予約の1週間前である今週にしようと思って動いてたのに!!


入金作業は先にやっておけば良かったか。

そこまで見えてなかった。
もう最低。


来週の予約に間に合わないかもしれないし。
そしたら再度予約取ることになって、1ヶ月後になったらどうしよう。

そもそもパリ県警が6月下旬からバカンスに入るから、7月、8月はビザ更新受け付けてくれなくて、更新は9月以降になるっていう話も聞いたことがあるけど。


なんで7月2日(月)午前中に予約取れたんだろう。
正しい情報は何処にある!?

 

 

 

あー、なんでフランスなんか来ちゃったんだろう。

自分の人生の選択で後悔したことなんて一度もなかった(えっへん)のに!

 

そして、なんでフランスでバイトしないことにしたんだ私。
3月にフランス来た当時にバイト速攻始めてれば、銀行口座にある程度お金がある状態にはなってたのに。

まあフランス来た時点ではフランス語話せなかったけど。

 

前職で目が回るような忙しさを3年間経験して、仕事というものに戻りたくなかった、というのが理由でもあるけど。

夫が働いているし、学校に入っている一年半くらい仕事を忘れて、自分の好きなことに時間を使いたいと思ってただけ。
それのどこが悪いんじゃー!!!

フランスに向かって怒鳴りたくなる。

 

日本に帰りたい。


でも、日本でニートやってたら相当肩身狭いよな。


フランスでは会社辞めると社会保険がたんまり出て、収入がなくても暮らしていけるらしい(!!)美術館入館料がタダになるとか。

なんだよそれ。じゃあ働かないよね。


日本だったら悠々とニートできるっていうイメージはないな。

賃貸アパートキャンセルしたから、暮らすところない。
滋賀の両親と暮らすのか。
もしくは神奈川のおばあちゃんと。

でも、私の性格だとせいぜい1週間しかもたない。
1週間超えてくると、両親と性格が合わなくてイライラしてくる。
その頃には私はただのニートだから、両親に腹を立ててもワガママ言ってるだけにしか聞こえないだろうな、、、

転職って職場確定に2ヶ月は最低でもかかる。
2ヶ月以上両親の家にいるっていうのは無理。(まあ泊めてもらえるだけありがたいですが)

 

 

フランス来たのは大間違いだ、、、

日本の会社生活で息が詰まったのもあって、夫の転勤についてきちゃったところもある。
でも、フランス(もしくは海外生活)という罠にはまってしまった感じだ。

 

日本で貧乏生活してれば2年は生きていけるくらいの貯金を、10年間の会社生活で貯めたのに。

この一年でゼロになってしまいそうだ。

 

人生の選択間違えた。

 


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謎な父_お題「おとうさん」

今週のお題「おとうさん」

 

「お父さん」と言われてイメージされるのは、黄色いTシャツに緑のショートパンツを履いた、白いポヨポヨしたクマさんである。

うちの父の夏の姿である。

 

結婚前は登山にはまって親友たちと山の中を駆け回っていたようだが、今は見る影もない。

太っているわけではないが、筋肉を鍛えているわけでもないし、太陽に当たっているわけでもないので青白くてたるんでいる。

 

父については全くわからない。
登山していたという情報は、私と夫が富士山登山した際に初めて聞いた。それって一昨年だ。

何が好きな人なんだろう。

 

母子家庭だったにも関わらず、父は母と比べてよく私のことをわかっている。


さいころ、あまりにも父が家に帰ってこないので、帰ってきた次の日は
「お父さんまた来てね!」と言ったそうだ。母びっくりである。

 

母は父が「子育てにはツッコミを入れるくせに手伝わない」と言ってキレていた。
「いっつも私の育て方が悪いって責めるから、『口を出すなら手も出してよ!』と言ったら文句言わなくなったの」とのことである。


近所の子供でたまに学校の運動会にお父さんが来ているのを見ると
「いいなー、うちのお父さんは無理だろうな」
と憧れと諦めが混ざった気持ちでいた。

 

高校の進路教育の宿題だったか?はっきり覚えてはいないが、母が父に「ちゃんと子供に自分の仕事を伝えてよ!」と迫った時があった。


確かに父はいつも答えをはぐらかしていた。

「公務員みたいなもんだよ」
「事務みたいなもんだよ」
「お父さんは何にもしてないんだよ(笑)」


私はそもそも空気を読むような子供ではなかったので、はぐらかされたら、はぐらかされた答えをそのまま覚える。

「ヒロコちゃんのお父さんって何やってんの?」
「うーん、なんかね、公務員みたいなものだって。」
「どこで働いてるの?」
「大学なのかな?」これは私の当時の予測である(!)
「へえ。じゃあ教授なの?」東北大で教授をしている父親を持つ、頭の良い中学校のいじめっ子が聞いてきた。
「ううーん、そうは言ってなかったんだよねー。何もしてないんだってさ。」
いくら中学生で社会の事を全く知らなくたって、これじゃ全く会話が成り立たない。

そもそも何で給与をもらって生活できているのか謎だ。

 

どうやら私に職業を伝えることで、他の子供とその親たちに職業が伝わってしまい、年収を予想されるのが嫌だったようだ。
しかし、私が社会に出てみて、父の収入は本人が思うほどそこまで高くないのが分かってから、別に隠すこともないんじゃないかと思った。父はただ単にお金の話をしたくなかったのだろう。噂話のタネになるのもごめんだ、という感じか。

もちろん、私が正直な性格で、情報は包み隠さず捻じ曲げず全て人に話してしまうこともお見通しである。現に今、このブログでやってる(お父さんごめん)。

 

そんな調子だから、父のことは全くわからない。


今年定年になったが、低い給料でもう一年職場にいさせてもらえることになったようだ。
「引退したら何もすることないよね?」私の素朴な疑問だ。
「いやあ、カメラなんじゃないの?」母が素っ気なく言った。
「え、お父さんカメラ好きだっけ?」
「好きだよお!」父が珍しく拗ねている。
「でもお庭のお花ばっかり撮ってるじゃん」
「撮るものがないんだもん」どうした父。

 

お見合い結婚の母とは性格が全く合わず、土日は家の中でも別の空間にいる二人。
本格的に父が引退したらどうなっちゃうんだ。
このまま別の部屋で別のことをしているのかな。

 

結婚生活というのは、相手がいくら憎くても、情が湧くものなのだろう。
私が小さいころ、母は父の文句ばかり言っているような印象があったが、私と弟が東京に出て、障害者の妹と父との3人暮らしになってから、結構仲良くやっているように見える。

 

祖母も母のようにドライな性格で、祖父が若い頃に手を繋ごうとした時は払いのけたらしい。

「あなたのおじいちゃんとは親友のようなもの」と言い、ロマンチックな感情はなかっったとのことだ。しかしその祖父が亡くなった時は悲しさを通り越して呆然としてしまっていた。その数年前に姉も亡くした祖母は、涙ぐむことが多くなった。

 

夫婦、家族って、何十年も時間を一緒に過ごすこともあって、深くて重いものなんだな。
いくらお互いに文句を言っていても、やっぱり好きなんだな。
大人って複雑だ。

 

・・・・・・・・・・


私に全く興味がないように見えた父は、私が大学生になってから妙に私に関心を持つようになった。

父としての役割の荷が下りたのか。

ただ単に子供との接し方が分からない人だったのか。


社会人になって実家に帰ったある日、近所にクラフトビール居酒屋ができているという。

母は飲まないので、父と出かけることになった。
3杯ほど美味しいコクたっぷりのビールを飲んで、喋って笑った。
「2件目行こう!」と父。

職場の人に教えてもらった、洋館を改造したお洒落なバーでボンベイサファイア (ジン)を飲んだ。うまい!


帰り道、父は大丈夫に見えた。駅のプラットフォームの自動販売機でお茶を買ってくれた。取り出し口から取り出したお茶をポトリと落としてから、自分が酔っていることに気がついた。


アパートに着いたら父は陽気になっていた。
なぜか妹の名前を呼びながら「◯◯ちゃん起きて〜!帰ってきたよ〜!」と甘えている。

その後、父は自分の部屋の布団の上に倒れこんで爆睡。地響きのようないびき。
私はアパートのお湯の出し方がわからないままお風呂に入ってしまい、冷水を頭から浴びることになった。


次の日、母は案の条、呆れ顔。
「何よ、お父さんの『◯◯ちゃん起きて〜!』って!自分の娘に潰されたの?」
「うう〜んそうだっけ?覚えてないなあ〜」と父。
「いやあ、私がお父さん潰しちゃったというか、私も冷水シャワー浴びちゃったからさ、、、」と言ったものの、母は聞いていない。
「でも、ヒロコはシャワー浴びたんでしょう?布団に倒れこんでないし」と母。そこはポイントじゃない。
その後、母は父の失態を何度もネタにしていた。母はちょっと嬉しそうだ。父は聞き流している。

 

父がパリに来てくれるのを待っている。

母は日本を出たくない人。
私の妹が施設に預けられるのを極度に嫌がるので、わざわざその妹を預けてまで海外旅行したいと思わないのだろう。妹を海外に連れてくるのも大変だ。
父なら出てきてくれるかもしれない。

 

 

 

お父さん、いっしょにバーに行きましょう。パリで。

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フランス学生ビザ更新の悪夢②

月曜夜にオイオイ泣いた後、火曜午前中にOFII(移民局)に行ってみる。
OFIIの受付の人、黒人の綺麗な女の子。挨拶したらニコッとしてくれて、すごく嬉しい!
あまり分かっていなかったみたいだが、彼女なりに私の持ってきた書類を見て、私の片言のフランス語を聞いて、一生懸命考えてくれた。
それだけで嬉しいよ。
自分が老人になったら、こんな気持ちになるのか。感じよく親身に対応してくれる人が居なさすぎて、女の子との間にプラスチックの壁がなければ抱きついてたかも(え)

「OFIIのサイトにアクセスして、相談予約すれば?電話してもいいけれど、通じないことが多いから」とのこと。

 

帰宅。母にも愚痴る。語学学校の生徒に聞いてみれば、とのこと。それもありかも。
もう疲れたので、火曜日のVisa更新の「仕事」は終了!

 

水曜朝一、OFIIのサイトにアクセス。なんか、、、内容シンプルじゃない?

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そして相談予約のボタンなんてどこにもありやしない。
おいっ!

 

相方が職場の人にも質問してくれていたらしく、日本人の女の子が詳しく教えてくれそうとのこと。

しかも、今日か、木曜日か金曜日に直接会って話を聞いてくれるとのこと!!

ええええーそんな親切な人、いるの!?

かえって先方に悪い気がするも、こちらも必死なのでLINEをつないでもらう。結局午後会うことに。

 

いきなり土砂降りの大雨。最近天気の安定しないパリ。天気までパリジャンのように気まぐれだ。

17:00待ち合わせだった気がして、17:00に向かう。しかし、LINEをもう一度確認すると、待ち合わせ時間は17:20!!

うわあ!「着きました」とかLINE送っちゃったよ。
電話がかかってくる。
「ヒロコさんですか?初めまして!すみません、私もうすこしかかるので、カフェとか入ってていただけませんか?」
こっちが助けてもらう側なのに、なんか気を遣ってもらってる!!本当に申し訳ない。


テキトーに駅前のカフェに入る。
来仏当時はこっちのカフェが物珍しくて、チェックリストを作って、パリ市内全てのカフェに入りたいと思っていたけれど、もう慣れた。どのカフェも同じような「伝統的な佇まい」なんだもん(笑)

いい加減もう「伝統疲れ」だわ。

第一、フランス語での注文がかったるい。

 

相方の職場の女の子(ここでは「りりこさん」と呼ぶことにする)登場。黒縁丸メガネに黒いフエルト帽子にボブ。アート系の佇まい。
私が恐縮していると店員さんを呼び、ネイティブ並みのフランス語のスピードで「私も同じものを」とオーダー。

カッコいい。

とにかくカッコいい。

日本語を話している時のほんわかした温かいキャラとのギャップも魅力。


軽く自己紹介後、早速本題へ。


「一緒に警視庁のサイトから予約取ってみましょう」とのことで、今度は携帯からアクセス。
「あのう、名前の欄なんですけど、パスポート通りのアルファベット大文字で入力していたのですが、どうなんですかね?」
「フランスでよくあるのは、苗字は全部大文字入力にして、名前は最初のアルファベットだけ大文字、後は小文字で入力するやり方ですね」
はい、ではそのように入力しましょう。


自分の経験から、OFIIのサイトで登録した際のレファレンス番号を入力。

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次の画面で国籍を選んでーっと。


日時選択の画面が出てきた。

 

ん?

 

うまくいったんじゃん?

 

ええええええええええええええええええ

 

こんなに簡単だったの!?
引っかかってたのは名前のアルファベットの表記だけ?

 

私がりりこさんに「こんなことでわざわざ会っていただいてすみません」と謝罪しまくると、「まあ、こーいうのはよくあることですから。」と平然とされている。

あまりのショックに立ち直れないでいると「まあ、進めたんで、この場で予約しちゃいましょう」と促される。

予約も無事7月2日(月)で取れたー!!

 

「ほんと、ありがとうございます」と恐縮、ペコペコ頭を下げていると、
「ヒロコさん、これで終わりじゃないんですよ。必要書類もみてみましょう。」と書類リンクをクリック。

 

えーと、びっしりフランス語で書かれてます。ホント、ひどい国だ。

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りりこさんがざっと日本語訳してくれる。

必須書類は

 

学校の出席証明書
口座残高証明書
健康保険証書
自分の写真35センチ×45センチ 3枚 (「駅の写真ボックスで撮れます〜」)
公共料金3ヶ月分のレシート
戸籍謄本&その法廷翻訳

 

ひっかかるのは健康保険。

留学ベンダーの説明を受け、OFII(移民局)からの案内を待っていたのだが、何も来ない。

 

「あーそれはWeb上で申請しないといけないので、後でリンク送りますね。」

(リンクはこちら、りりこさんに感謝!:https://www.service-public.fr/particuliers/vosdroits/R45084)


「でも、留学ベンダーから、移民局に登録した後に封書で呼び出しがかかるって言われたんですよ!ネット上にも同じような話が書いてあって。」


「う〜ん、待ってても連絡は来ないですね(苦笑)」

 

ええええええええええええええええええ

 

フランスっていい加減やな。

そしてその留学ベンダーもフランスクオリティーやな。

 

「旅行保険に入っているんですが、ジュエリー学校は9月からなのでその時期にはフランスの健康保険もできてるだろう、という認識で、8月末くらいまでしか入ってなかったんですよ」

 

「あーそれは延長した方がいいですね。安心をお金で買う気持ちで。」

 

またお金が出ていくのか!!おいおいおい(泣)

本当に海外に住むのって、割に合わない。


りりこさんに

Visa更新手続きと健康保険加入手続きを全部教えてもらって

しかもパリ暮らしの寂しさを聞いてもらって

りりこさんの苦労話・経験談も教えてもらって

本当に大感謝。

りりこさんに出会えたのは奇跡だった。
ご本人は想像を絶する苦労をされた方。だから強くて優しいんだなあ。

 

「困った時に助けてくれるのは日本人だけですから!」

 

うーんでもその日本人が怖い場合はどうしたらいい?

 

 

 

 

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フランス学生ビザ更新の悪夢①

6月にとうとうなってしまった。


学生Visaは語学学校分(8月末まで)しか取れず、9月からのジュエリー学校分は自分でパリ県庁で更新するよう在日フランス領事館で言われたのだ。
フランスの行政システムはずさんで時間がかかるという情報はネット等で知っていたので、嫌な予感。

フランス領事館の男性によると、9月までのVisaになっているので、6月から更新すれば良いとのことで、6月は私にとっての魔の月という認識でいた。

色々調べた際
「電話で予約を取っても「そんなの知らない」ととぼけられることが多く、結局は出向いてしまった方がその場で予約を取れて早い」
とどこかで読んでいたので、まずはパリ県庁に行ってみようと思う。

 

しかし、Googleで「パリ県庁」と検索しても出てこない。
「フランス ビザ更新」で検索すると、在日フランス大使館のページが出てくるが、何故かフランス警視庁のリンクが貼ってある。
ネットの画面を覗き込んで夫「じゃあ、パリ警視庁じゃない?」とのこと。

 

「県庁」と「警視庁」は違うだろ!っとツッコミをいれつつ、普段通り「そんなもんだよ」と夫になだめられる。「そんなもん」じゃないと思うんですけど?

 

警視庁のページに行くと、たしかにVisa関連の情報が載ってる。フランス語で。

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これフランス語できないと無理じゃん。
外国人に優しくない。

で、「ビザ更新」のような項目を見ると、どれだ?
夫がまた横から「ここじゃない?」と見方を教えてくれる。なんでわかるんだ?

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どうやら、登録されてる学校なら学校経由でVisa更新ができるようだが、そうでない場合はネット上で予約をとらないといけないとのことで。

全部入力してみると、番号が合わないなどなど。
OFII(移民局)のネットで登録した時の番号を入れたら、次の画面に進めた。

しかし、国籍を選択し、次の画面に行くと、下記のようなメッセージが表示される。

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5,6回試すと別のメッセージが出るも、言いたいことは「ネット上では予約が取れない」ということのようだ。

 

とりあえず、午前10:00頃パリ「警視庁」に行ってみた。
パリ警視庁に行くための橋が封鎖されてる。
「ビザ更新したいんだけど」と話すと「紙は?」と言われる。
「ないけど、、、」と言うと、警察の女性&男性笑って
「じゃあ入れないね」とのこと。
まだその場で粘ってると男性「じゃあ3ユーロね」と言っていた気がするが、取り敢えず入れて欲しくて、その場で困り顔で佇む。
「わかったよ、無料だよ」と男性、どいてくれる。
もう、小雨も降ってるし早く入れて欲しい。

 

警察に入り、荷物検査。
受付でビザ更新したい旨を伝えると「予約とってる?」と聞かれる。
「いえ。でも必要書類を知りたいんです。」と伝える。
「じゃあ窓口1番ね。」とのこと。

 

廊下を歩いて行くと長蛇の列。1番っぽいので並んで15分ほど待つも、列が近づけば近づくほど、ビザ更新用の窓口ではない気がしてくる。ドア前には”Remise votre visa”とあり、remiseを辞書で引くと、なんと「割引」!どういうこっちゃ。
その手前が窓口1番。でもドアの表示が”Voyage”と書いてあったり、なんだか召喚状がないと入れないっぽい?

よく分からん。

 

幸い、自分の並んでいた列で女性二人が英語で話しているので、
「すみません、この列ってなんですか?」と聞く。
「あなたのVisaをremiseするためよ」
だから、remiseがイマイチよく分からないんだってば。質問を変えよう。
「ええと、ビザの更新ってどこでできるかわかります?」
「それなら、後ろの2番窓口よ!ここをずーと突き当たりまで歩いて左だから。」
ありがたい。

 

その2番窓口で受付で「ビザ更新の必要書類と予約がしたいんです」と伝える。

「ここでは予約はできないわよ。電話かネットね。」と、説明の紙を出して電話番号を蛍光ペンで印つけてくれる。
「ネットでやってみたんですけど、うまくいかなくて」
と伝えると
「じゃあ電話ね。まあ申請する人が多いから繋がりにくいかもしれないけど」とのこと。
じゃあ、家に帰るか。


3430に電話。フランス語しか音声なし。覚悟する。
とりあえず、ビザ更新のメニューを選んで行くと、2→2→2。
最後が分からない。「住んでる道路の番号を入力しろ」的なことを言われたので、よく分からず自分の住んでる区の番号15を入れる。
「お電話ありがとうございます。しばらくお待ちください」という音声の後、しばらくすると電話が自動的に切れてしまう。

電話で予約取れないと終わりじゃん!
6回ほど試したけど同じ結果。

 

自動音声の最後のセリフ、“le numero de department”とか言ってた気がして、そのままフランス語でネット検索。出てきた!パリは75らしい。
知らねー!

これで試すと、待たされることは待たされたけど、繋がった!!

しかし、フランス語早口!!
しかも訛ってる!!
大ピンチ。
「ネットで予約とらないとダメよ」と言われたので、また「うまくいかなかったんです」と言うと、「じゃあメアド教えて」
「ん?私のメアドですか?」
「コミュニケーション取ろうと思ってるだけよ。はい、メモして」
あ、メアド教えてくれるのね。

 

しかし、アルファベットと数字と記号をフランス語で聞き取るのは苦難の技。
何度もフランス人の口癖である「分かりません(Je ne comprend pas, ジュヌコンポンパ)」を繰り返し、ようやく長いメアドを聞き出す。

pp-pdg-6b-reduction-etudiant-chercheur@interieur.gouv.fr
復唱。

合ってるみたいだ。

 

 

さて、今度はネットでビジネスメールの書き方検索。
なんとか書き終えて送付。

すぐに返ってこないので、成功!

やったー!!
すごい達成感だ!
ううん、今日の午前中いっぱいかかったけど、こんなもんか。

思ったよりマシだったな。

 

しかし、3分後。


「アドレスが見つからなかったか、メールを受信できないアドレスであるため、メールは配信されませんでした」

 

ああああああああああああああああああああああああああああああああああ

 

もうどういうこと!?


メアド一部変えてみたり、Gmailからじゃなくて、iCloudメールからやってみたけれど、ダメ。


ついにもう一度3430に電話。さっきと同じ女の人が出て、同じ説明をされる。

「あれれ、変ですねえ。さっき多分言われたのと同じアドレスに聞こえるんですけど、メール送信できなかったんです」と片言フランス語で必死に伝える。

「変だけど、まあ仕方ないわよ、これがアドレスなんだから。後はネットでしか予約取れないし」

「じゃあ、どっか私が出向けるところあります?」

「◯◯大学ね。まあそこでVisa更新はできないけど」

「じゃあ最後の質問なんですけど、ネット画面の「番号」って、Visaの横に書いてあるヤツですよね?」

「外国人留学生なら99を入力すればいいけど、そうよ」

「移民局に登録したときのレファレンス番号じゃないですよね?」

「違うわね」

「じゃあほんと困ったな。どうしようかな」と片言フランス語で呟いたまま、私は無意識のうちに黙ってしまった。
「一旦切るわよ。まあまた出来なかったら電話してよ」と言われてしまう。

諦め切れない。

語学学校に行く電車の中でも気になって仕方ない。


ネット予約のテクニカルサポートは誰もしてくれないこと、ネット予約をしないといけないの一点張りである、この状況を鑑みると相方のパソコンや、私の携帯からも操作が出来ないかどうか試してみるしかないかな。

 

帰宅して早速、相方のパソコンにスイッチを入れる。
やっぱりダメ。

 

番号も、自分のVisaに載ってる番号、その下に載ってる一桁多い番号、移民局のレファレンス番号、99を試してみるも、どれもダメ。

もうどうしたらいいか分からない。

ビザ更新が始まってすらいない段階でつまづいている。

やり方をStepで記載するなら

 

夫が帰宅し夕食の席についた途端、涙が溢れてきた。

 

 

誰も助けてくれない。
一人で戦ってる。
こんなの、もっと簡単にできるはず。

時間を取られる価値もないことで時間と労力をとられている。

 

 

大げさだな、と自分で思う。

今、生理直前かな?

そうかも。
けれど、ホルモンの問題は別にしても、かなり追い詰められてる。

家にいてもアパートが面している道路からフランス語が聞こえてきたりして、フランスにいることを常に嫌でも認識させられる。

もうウンザリだ。

少しはフランスから逃避させて欲しい。

 

日本食材だって、そう簡単には手に入らないし、入っても馬鹿高い。

 

まあだからといって、日本にいた時もホームに感じていたわけじゃない。
常に馴染めてなくて、無意識に日本という国を心の中で非難していて「結局私は外人なんだ」という結論に落ち着いていた。
だから日本に帰ったって、精神的な居場所はない。

 

絶望的な生理前夜だ。

 

 

 

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パリでキャンプ - Camping de Paris

念願のパリでのキャンプ第一弾はブローニュの森のCamping de Paris。
ブローニュの森は自宅から歩いて40分。今回は行けるところまで地下鉄とバスを乗り継いで行く。50分ほど。
ちなみに夫によると、そのブローニュの森でテニスの全仏オープンが丁度やっているとのこと。バス停の周りは綺麗なスーツに中折れ帽の男性や、サンドレスに麦わらつば広帽子のご婦人など、いつもは見ないような優雅な高級層。バスの車窓からスタジアムが見えたけれど、お洒落な人でにぎわっている。

 

キャンプ場は森の西の端にある。
セーヌ川に面しているキャンプ場とのことだったけれど、生垣的な役割をしている木々が高くて見えない。

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予約はWeb上で、辞書を引きながら対応していた。

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受付に入った瞬間、フランス語でチェックインしなければいけない現実を思い出し、緊張。しかし明らかに外国人顔の夫と私を見て、受付の女性が英語で挨拶してくれる。最初のピンチを逃れた!
カフェやレストラン、ミニスーパーマーケットの説明、園内マップも説明してくれた。
テントにかけるタグをもらって、指定された園内の端っこの場所へ。


どうも、コテージを建てる以外に空いている場所をテント用にしているらしく場所が狭い。
しかも、15:00時点ですでに10組ほどテントがあった。狭い、、、
ということで、夜遅くまでうるさいかもしれないのを覚悟し、カフェ裏のスペースへ。
そこもすでに10組ほどテントがあったけれど、地面が平らだし、さっきよりマシ。

なんか公園でキャンプしている感・家出感が満載だけど、まあ仕方ないか。夫にテントとターフを建てつけてもらう。

皆さんのテントはコンパクトなものが多く、日本のアウトドア感覚でターフをはるとスペース取り過ぎ感があったけれど、夫が最大限の努力でコンパクトめに設営。自分のテント区画も区切られていないので、どこにどうテントを張ってもよく、新鮮。やっぱ公園か。

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園内マップを再確認。どうやらこのキャンプ場を起点に、パリ観光をする人が多いようだ。
園内のほとんどは元々建てつけられてるコテージ。一泊160ユーロくらい。家族連れには良いかも。残りはキャンピングカー用のスペースは広かったけれど、ほぼ埋まっている。繁盛しているキャンプ場。

もらったマップの内容がいくら読んでも頭に入ってこないので、よくよく見ると、各項目フランス語のタイトルで、説明はドイツ語!!わかるはずがない。受付の人、英語を話してくれて良かった!!

 

夫と少し散策。スーパーはコンビニのような品揃え。値段はそこまで高くない。食料品やティッシュやボディーソープを忘れても全然オッケー!チーズやヨーグルト、パンも売ってる。食べ物は用意しているので、後でポテトチップスとビールを買うことに。

カフェやレストランのメニューもチェック。普通のお洒落なカフェ。値段はパリ市内と変わらず(メインディッシュは15ユーロくらいから)。

 

トイレの場所確認。どうやら男女共用。わあお。

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(トイレの部屋も綺麗だけど)この洗面所が綺麗!施設的にも新しいのかもしれない。
シャワーの音がしたので、むむむ!確認するとシャワー室がある!
覗いてみると、日本のプールに併設されているシャワーみたいにシンプル。ボディーソープ、シャンプー、タオルは持参するか、ミニスーパーで買えば良いのかも。帰る日の朝に気がついたけれど、湯船的な部屋もある!
受付では何も言われなかったので、宿泊者は無料で使えるのだろう。すげー!

日本のキャンプ場はシャワーがあっても綺麗なところは稀(成田ゆめ牧場のシャワーは最強に綺麗で、人のお家でシャワー浴びてる感があります)。大抵はコインシャワーだし(15分300円とか)。一度九州旅行で海沿いのキャンプ場で泊まった時は、シャワー室の床が砂だらけで汚くて、でも夏だったし無料だったからシャワーをどうしても浴びたくて、なるべく綺麗めなところを探して足元おそるおそるお湯を浴びた。気持ちよくなったので出ようと思って目を開けたら、シャワー室の明かりでありとあらゆる虫が集まってきていて、おぞましい感じに。もちろん綺麗な洋服を置くスペースはなく、そこら辺にあった埃っぽい木の上に諦めて置いた気がする。

それに比べるとフランスのシャワーコーナーは成田ゆめ牧場には敵わないけれど、無料の割に綺麗(さすがに写真は撮りにくかった)。

 

探索を終え、しばらくだらだら。カフェ裏の卓球台で子供達が卓球をしている。カコンカコン。懐かしい。

 

18:30ごろ夕食準備。家でホイル焼きの中身を準備しておいたので、フライパンを火にかけるだけ。メインはクリームパスタ。チーズパスタにしたかったのにチーズを失念したのでクリームパスタに行き着く。これも家でパスタを茹でておいたし、野菜は全て切っておいたので、鍋に入れて生クリーム・パスタと合わせて煮るだけ。

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夫のヤマザキのパンも添える。

 

食後はハーブティーでゆったり。これ、リア充

しかし、くつろげない。

なんと、フランスは今、夜21:30まで明るい。子供たちやその家族が夜20:00になっても21:00になっても私たちの椅子の背後でボール遊びをしている。それまでデメリットに気がつかなかったのだが、プレーグラウンドの裏にテントを設営してしまっていたので、そのボールがたまにこっちまで飛んでくる。

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↑テント裏が平和だった15:00頃。すでに懐かしい。

 

子供達のボールがテントの横に当たったり、私の椅子のすぐ横に転がってきたり。夫とゆったりお茶でしゃべっているところではない。夫はそんな無邪気な子供たちとその親との家族あったかホカホカタイムを見て、すごく嬉しそうだ。男4人兄弟だったから、昔の思い出に浸ってても無理もない。

私は中学生の頃、サッカーボールを顔面でキャッチしメガネが吹っ飛び(メガネの)ツルがありえない方向に曲がったり、バスケットボールの授業で右手の人差し指でボールをキャッチして骨にヒビが入ったりと、ボール競技はトラウマだらけ。私の座っている背後でボール遊びされるとハラハラ。しかも、途中からペタンク(鉄球を遠くまで投げる遊び)をやりだす家族がいた。私は一人でテントの中へ避難。

これはイジメか!?ドッジボールなのか!?彼らはいつ夜ご飯を食べるんだ?デザートに遊んでいるのか?

怖がる私を夫がスーパーに誘い出してくれ、ビールとポテチを買ってくれた。

ボール遊びはなんと22:00ごろまで続いた!そしてやっとだんだん周りが暗くなってきた。

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寝具のセッティング。いつしか雑誌の裏で見た記憶のある、寝袋にエアマットを入れるやり方を試す。人生初のマミー型寝袋は、エアマットを中に入れているのもあり、なんだか締め付けられてキツイ。こんなものなのかな。中に入って夫とだらだらYouTubeを見ていたら眠くなってきた。歯磨きをして23:00には寝ることに。念のための耳栓をはめる。
しかし、床に横になった瞬間、キャンプ場の周りのEDMが耳に入ってくる。ブンブンブンブンとベース音が響く。近くにクラブでもあるのだろうか。周りのテント場には、22:30ごろから人が戻ってきたが、カップル数組しか見てない。ほかの人はどうした?全仏オープンか?キャンピングカーの台数がかなり多かったので、人がいても車の中で、騒音が外までもれなかったのかも。人の声より、とにかくEDMが爆音。
寝袋に締め付けられ両脚の身動きが取れないせいか(?)寝返りを打とうとするたびに腰に力が入るらしく、腰に激痛が走るようになってしまった。寝返りを打つたびにギックリ腰にならないかと心臓ドキドキだ。

そんな浅い眠りの中EDMが響く。朝4:00くらいまでEDMが激しかった気がする。もはやEDMのフェスがあった可能性が。

音楽がやっと終わったと思ったら、今度は山鳩(?)が延々と鳴く。川崎に住む祖父母の家に夏休みに行くと山鳩の鳴き声がしていたので、山鳩については良い記憶しかないのだが、今回ばかりは例外。もはやいつもの平和な「ホ、ホホっ、ホ、ホー」という声はなく「うおお、うおおっお、おー」「びゃ、びゃびゃっびゃびゃー!」とぎゃあぎゃあヒステリックに騒ぐ。羽音もバサバサ。夫によると「求愛行動中なのでは」とのこと。うーん、じゃあ私はずーっと鳩の夜の営みを聞いていたわけ(いや、朝の営みか)?

 

朝6:00が過ぎた頃、横で夫が「もう6:00過ぎたよ」と言う。腰が痛くて起き上がれない。その場で携帯で「マミー型寝袋 腰痛」と検索をかけるが、出てこない。世の中の皆さんは腰痛にはマット選びが大事と思っているよう。ってことは分厚いマットを寝袋の中に入れたのがよくなかった?マットを寝袋に入れて使う記憶はいつのだったんだろう?マットと寝袋のズレが気にならなかったたのは良かったんだけれど。マットが寝袋の下でズレるのが気になって寝れないこともあるのです、、、(大抵、山の寝具はシャカシャカ系の生地なので、マットも寝袋も一箇所に留まってくれないのです)。本当に寝具への悩みが尽きない。

 

朝ごはんはパーコレーターのコーヒーと、ホイル焼き、夫のパン。あと、日本から大事に持ってきたカップヌードル

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自宅から近いスーパーでプラスチックのフォークをもらってきていましたが、なんと麺の中に入れたらぐにゃり。ここまで熱耐性のないプラスチックフォークは初めて。やっぱり日本のコンビニすごいな。

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朝のだらだら時間中に、私の新しい寝袋を見て自分が欲しくなった夫が中で試しに30分ほどゴロゴロ。そのあと片付けようとすると、なんと超汗臭っ!私の新品の寝袋が!!「干してあげるよ」とのことだが、あまりにも臭いがひどいので、家に帰ったら即効手洗いモードで洗濯することを選択する。シャワーがあることは知らなかったから、今回はバスタオルもボディーソープも持ってきておらず、家でシャワーを浴びて出る「深夜飛行機スタイル」だったけど、今後のフランスキャンプはお風呂セット必須だな。

 

帰りはキャンプ場から出ている片道2ユーロのシャトルバスで最寄りの地下鉄駅まで。フランスは30(木)から4連休のため、まだまだ家族連れは遊びプランがあるのか、同じシャトルバスでパリ市内へ。私たちも入れてぎゅうぎゅうなバス。

夏のような気温の中、登山リュックと手荷物を引きずって歩く私たちは登山客のような身なり。けれど、買い物袋など垢抜けない手荷物を持っているところをみると、アウトドア客というか、家出感があるかも。パリのアパートを抜け出しての1泊2日だから、やっぱり家出だったか。

 

 

 

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パリでの人付き合いの苦労

今週でパリでの社交活動は一旦止めようと思う。
よっぽど人とおしゃべりしたくなった時以外は。

 

先々週、エッフェル塔の前でのピクニックイベントに参加した。
オーガナイザーはペルー系アメリカ人と結婚したフランス人(アデルと呼ぶことにする)。
会えたのはアメリカ人の保険会社社員(メアリーと呼ぶことにする)、アメリカ人の英語教師(サリーと呼ぶことにする)、カリブ海出身の(国は聞き取れず)英語教師・子守(シェーンと呼ぶことにする)。サリーは私と同様待ち合わせ時間通りに来た。アデルは飲み物も食べ物も用意してくれ、親切。ペルー系アメリカ人と結婚した時の話も面白い。シェーンは大人で頭良い感じ。メアリーは私の帰りぎわに来たが、落ち着いた雰囲気の人でちょっと天然っぽい。

 

その中で2週間強経った今、繋がっている人数はなんと、ゼロ。

 

親切なフランス人には初めて会ったので、アデルは気になってた。
アデルから「もしパリを散策したかったら声かけてねー!」とメッセージをもらって嬉しかったが、最初はアデルのキャラが読めず躊躇。それが良くなかったのか?

いざ日程調整、当日こちらが確認メールを送ったら急に予定が合わないと言ってきた。予定再調整をしてみたが、待ち合わせ時間30分前に腹痛・下痢を理由にキャンセル。
会う気がないなら最初から「ちょっと最近忙しくて無理」とか言うなりなんなり、予定組むのすらやめてくれればいいのに。

まあ、節約にはなったけど!

 

サリーはなぜか私のことを気に入ってくれ、イベントの後もメッセージをくれたが、いまいち何が好きなのかわからない。
「何をするのが好き?」と聞くと、「昔は政治に関わってたんだけど、パリでは難しそうだね」とのこと。「週末の予定を立てようよ!」と言うので「美術館に興味があったら一緒に行こう!」と言うとそれっきり。
サリーはそもそも自分のことばかり話して全く私に興味はない感じ。
自分からコーヒー飲もうとか、映画見ようとか、そういう提案も一切なし。
多分、そもそも人に話を聞いてもらいたい人なのだろうと思い、私が無料で受けたカウンセラーをオススメしたところ、「それいいかも!」と好意的な返信が返ってきた。
週末朝になると「ハロー!」とメッセージがくる始末。サリーには申し訳ないけれど、未返信。

 

分かってる。
私のことを目にかけてくれるだけでありがたい。
海外旅行していても、Facebookの外国人同士の社交イベントに参加しても、やっぱり比較的、白人は私に興味がない。日本はもちろん、アジアのことを興味もないし、知らない、という理由もあるのだろう。
だから、アメリカ白人のサリーが私のことをちょっと気になっているのは嬉しい。
でも、そもそも私に興味があるのではなく、ただ単に誰か話を聞いてもらいたいだけなら、私が聞いてあげる時間は無駄になる。
人恋しいからって、私に興味のない人と会って話を聞くほど、私は落ちてない。

 

メアリーはFacebookで人生哲学的なポスト投稿が多く、私がいいね!してたら、「近々コーヒーでも」ということになった。ただ、こちらも予定調整したものの「やっぱ今週は家族が来るから来週にしてもいい?」とのこと。今週末ほんとうに決行するかわからない。
そして、その私のマイナス思考が災いし、今度は週末に私が夫とのキャンプを入れてしまった。忘れてた!人のこと言えないな。これで私が予定断ったらメアリーとは終わるかな、、、

 

Facebookの30代外国人女子グループでも投稿が上がっていたが、パリにいればいるほど、作った友達が数ヶ月・数年で去っていくのを感じるので、最終的に友達作りをしなくなるという。

 

私の2ヶ月の経験から言えば、こうだ。
パリにいればいるほど、新しい友達と立てた予定がすっぽかされるのを何度も経験する。
そのうち、「じゃあ自分も自分の家族・子供の頃からの友達を優先するよ」ってな感じになっていく。(私としては、新しい友達と関係を築く最初の期間は、友達を優先してきちんと信頼関係を作りたい。けれど、パリ式だと身内を優先して良さそう。)

そしてついに自分でも新しい友達との予定を守らなくなったりする。
こうしてお互いを邪険に扱い続ける結果、新しい友達ができないのはもちろん、できても続かない。


最終的にはどんどん他人そのものを信用しなくなるのでは。

 

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実際、人種差別の観点を抜きにして、昨日のブランチイベントで私に無関心そうに見えた人は、パリに2年以上から6年いる人たちばかり。
パリに7年いるメキシコ人とアメリカ人ハーフの女の子が感じよく、一対一で話せたのは例外。

でもその子は他の英語のネイティブスピーカーは最初あまり対話してもらえてなかった。
これは彼女の訛りのせい?

 

まあ、なんだかんだいって昨日集まったメンバーも良くなかったのかもしれない。

前回クレープを一緒に食べたポルトガル人のミーナと、中国人のルーと会えたのは良かった。

ミーナは正直で正義感が強くて良い人なのはわかってる。

でも以前ミーナがすっぽかしたイベントがあったらしい。

そのイベントに参加した(昨日私が初めて会った)イギリス出身のシェリーはとミーナが来る前に

「本当に今日、ミーナは来るのかしら?この前すっぽかされたけど!」

と他の女の子の前で不満をぶちまけていた。

ミーナはシェリーを覚えていたらしく、会の後半でひたすらシェリーに謝っていた。

シェリー「ううん、気にしていないわよ!」

怖ええ。

ミーナ曰く、他の女の子から「私の経験上、あなたが集めた女の子たちはイベントすっぽかす人ばかりよ。行かない方がいいわよ」と言われて信じちゃったとのこと。

これが嘘か誠か分からないが、おいおい女子たち。

中学生じゃないんだからさ。

 

こんなのが続くと、もうイベント行く価値はないかなあという感じ。
みんな30才超えていて大人なんだから、そしてせっかく日程合わせて集まったんだから、2時間くらいはお互い感じよくして会話を楽しんだらどうなの。そして、裏で悪口言ったって、何も状況良くならないでしょ。

 

今週は火曜日にワインテイスティングイベント、木曜日は日仏交流パーティー
それを最後にこれからは社交イベントは下火にする。

 

外国に住むにあたって、時々お茶やランチでおしゃべりできたり、何か困った時に助け合う人がいたらなあ、と思って参加し始めた社交イベント。
しかし、実態は思っていたよりつながりが希薄。

そして昼ドラみたいにドロドロ。ママ友か。

(そして人をあまりにも邪険に扱う人が多い気がする。マナーはどこへ行った?

そもそも存在しないのか。

まあ、私も一度日仏言語交流をしたオジサンからのチャットがちょっと気持ち悪い気がして、以来、無視してしまっていますが)

 

大学時代の英語部を思い出した。
毎月2回ずつくらい、週末にさまざまな大学が集まって、英語でディスカッションをする。
主催大学が会場を提供、開会式と閉会式を運営、かつ事前に参加者を集めて5人から6人ほどのグループ分けをする。テーマは毎回主催大学が決める。好きな食べ物でも、子供時代の話でも、真面目に地球温暖化を語っても良い。会話は全て英語。最後に名札代わりの画用紙にメッセージを書きあう。本人が希望すれば、飲み会にも参加できる。
大半の学生が、ディスカッションの場で英語で話している時のキャラと、日本語に戻った時のキャラが違う!

英語で雑談して盛り上がっていたため、飲み会も参加したら楽しいかなと思うと、全く違う。飲み会ではかなり心の距離が遠いのだ。まるで他人に戻ってしまったかのよう。日中のあの盛り上がりは一体なんだったの!

英語を使うことで、ディスカッションの場では一時的にみんな「外国人」になるのかも。
日本語に戻るといつもの他人同士の付き合いになる。

英語が大好きな私はディスカッションのイベントがある度に欠かさず参加していた。知り合いは増えて毎回ディスカッションに参加するたびにちょっと話せたり、かつてのMixi(ミクシイ)でのやりとりは増えて楽しかったが、後の人生まで続く友達は一人もできなかった。
まあ、夫が例外か。

 

友達作りって本当に大変だ。

 

ヨガ好きが高じてバリでのヨガ宿泊イベント(7日間)に参加したことがある。
その際に初めて自分がアジア人であることを感じ、周りからの心の距離が遠いと思った。
露骨に私と目を合わせないし、私に攻撃的なコメントが多い南アフリカ出身の白人女子。
夕食の場ではオーストラリア人とアメリカ人が場を支配、英単語や言い回し、アクセントの違いや、昔見ていたドラマの話に花を咲かせた。私と仲良くしてくれたのは、オーストラリア出身の、ヨガ講師をやっている50代女性とその70代のお母さん。さすがにアジア人にも慣れていたか。あとはCiscoマーケティング担当をしていたフェミニストのドイツ人女子。この子の彼氏さんはインド系みたい。

 

白人とは、アジアが好きな人か、アジア人と付き合っている女の子以外は、お友達になれないのかなあ。

 

かと思うと、パリ引越しに伴う退社直前に参加した、ニュージーランド10日間のツアー旅行では、旅行自体にテーマがあったのもあって、人種関係なく外国人ツアー客半分とユルい友達関係ができた。
みんなが慣れていない国で色々な体験を一緒にして、毎日同じ空間で(バスやフェリーで)時間を過ごしたのも良かったのかもしれない。
考えてみたら、その人たちと何か趣味が合うわけではない。
別にお互いがお互いに強烈に興味があるわけでもない。
でも、雑談をいっぱいしたのでキャラはなんとなくわかるし、一緒にいて居心地良い。
その人たちとはゆるーくFacebookで繋がっている。
唯一、私と目を合わせてこないし会話もしようとしてくれなかったコロラド出身の5児の母とは、帰りの飛行機を待ちながら話をしていくうちに打ち解けた。

 

今後どこかで一対一で会ったとしても、もしかしたらニュージーランドの魔法は消えているかもしれない。
でも、今までした旅行の中では一番楽しかったし、旅行の終わりやツアー客との別れを初めて心から寂しいと思えた。

 

外国での人付き合いって、本当に色々だ。

 

 


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