ニート in パリ - 行けっ森蔵!

偶然フランスはパリに移住することになった30代女子の生活。なぜか画家のベルト・モリゾに惹かれている。

バスティーユのマルシェ(市場)に行ってきた!

 

パティシエになるのが子供の頃の夢で、母に
「パティシエになるにはフランス修行がマストだ」
と言われてから、子供心にパリを目指していたようなところがある。

社会人時代に代官山のル・コルドンブルーに自費&親の出資で通い、菓子過程を基礎から上級まで修了。しかし、修行生活の厳しさを読んだり聞いたりして大いにビビり、足を踏み出せじまい。親にも出資してもらったので、罪悪感は拭えない。

そのうち夫がヤマザキパンのパリ支店転勤になり、ついてきた。

パリ行きの夢だけ叶えてしまった。運が良い。

 

でも、パリを夢見るのと実際に生活するのとでは天と地の違い。

こちらの人はもちろん日本語を話さないし、英語も話さない。

毎日語学学校で3時間授業に参加しているし、家でも数時間復習しているのに、いっこう自分のフランス語が上達しないので、かなり嫌になってきた。

質問した時の先生の反応もそっけない。

私:「これって、英語で言うとこういうことですかね?」(ニュアンスを知りたくて質問)

先生:「英語知らないから、このフランス語がどれに該当するかなんて、知らない」

 

単語や作文について質問するとこんな感じの回答が返ってくる。
先生:「その使い方しないね」
先生:「この単語の違い?品詞が違うだけだよ(笑)」

なんの補足説明もない。

 

まったく。
「フランス語でフランス語を教えるから分かんないんだよっ!」


と私がイライラをぶつける相手は夫。

その夫はストレス発散目的でパズドラをやり続けている。夫は

「フランス語は暗記だ!」

と書き取り練習を頑張っている。

 

 

社会人時代よりはストレス度合いはずっとマシだよ。

1ヶ月前まで、3人でこなすような量の仕事を残業続きで必死にこなしていたじゃないか。
シンガポール人の上司には相手にされず。
昇給は、例えるならば、みんなが毎年1カップ(200 cc)もらっているところを、私は小さじ一杯くらいだったし。
ああ、人事ってやっぱ給与低いな。
等級は3年在籍してても、上げてもらえなかったし。

今を見てみろよ、パリに逃げてきてニートやって。幸せ者じゃないか。

 

 

と、自分に言い聞かせてみるも、フランス語へのイライラが収まらず。


ラーメン屋さんを探しては日本語を話す。やっと息をすることができるような気がする。自由だ。
うん、まだ「パリシンドローム」にはなってない。

うん、まだ大丈夫なはずだ、たぶん。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

気持ちをポジティブに切り替えて、夢の生活を楽しもうじゃないか!
と、YouTubeで見たバスティーユのマルシェにやってきた。木曜朝と、日曜の朝やっているらしい。

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自宅アパートからは電車で30分、徒歩5分。悪くない。

昔、西船橋から秋葉原までだって、30分だったぞ(夫の通勤経路でした)。

 

さて、曇り空で天気はパッとしないものの、すごい数のお店だ。

しかも、野菜コーナー、肉コーナーとかで並んでいるのではなく、まるで高校の文化祭の出店のように、ジャンルごった混ぜでお店が並んでいる。

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値段はグラムかキロ単位。

野菜はそんな大きい単位で買ったことないからあまりピンとこないけれど、よく見るとどのお店も微妙に値段が違う。

でも店員さんが違うこと以外、あまり違いがわからない。

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とりあえず、今日は行列のできているお店で買ってみることにする。

 

まずはイチゴ。

プラスチックのパックに入って2パック3ユーロみたいなものが多かったが、日本式に箱に一粒ずつ並べてあるお店で、並んでいた女の人がなんと400グラムくらい×4袋買ってる。

そんなに美味しいの?確かに見た目真っ赤でツヤツヤだけど。

そんなに買うところを見ると、お店の人?お料理教室とかやってる方?

 

お店の人が茶封筒に入れて測ってくれる。250グラム単位とキロ単位の表示があったけど、片言のフランス語で
「250グラムにはイチゴいくつくらい入るの?」
と聞いたら
「うーん、それはマチマチだよねえ」

 

ごもっともです。


どれくらいの値段・量になるかイメージつかなかったので、200グラム試しに買ってみる。
茶封筒に入りましたが、4.64ユーロで20粒くらい。高いな。
そして案の条、ほかのものと一緒にしてたら、家に帰るまでに勝手にジャムになってました。
そりゃ潰れるよね、、、

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でも美味!

最寄りのスーパーマーケットで買うスペイン産イチゴは大ぶりでしっかりしているけど、水っぽくて酸っぱい。

それに比べたら、これは潰れても美味しいイチゴだ。砂糖加えないのに、見た目だけじゃなくて味もジャムみたいだ。


びっくりなのはこの野菜たち。

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アスパラが巨大。直径3センチ、長さは15センチくらいある。これは人束8.21ユーロ。確かこれもキロ単位の値段設定。

(アスパラ以外はアスパラのお店と別のお店で調達)


なんと、

ピーマン(写真に写し忘れました。直径7センチ×高さ7センチくらい)1個

ズッキーニ1本

トマト4個

レモン1個

でなんと、

2.83ユーロ!

 

私の通貨換算アプリの今の値段でいうと、355円!うわあお。安い。
夕食はサラダに。トマトとズッキーニの味は新鮮そのもの。美味い。
レモンはドレッシングに入れましたが、優しい酸味。ガツンと酸っぱくないのが意外。
ピーマンはまだ試せてません。

 

マッシュルームは見た目が良かったので、イチゴのお店でついでに100グラム購入。
これはもはや立派なシイタケ。
木からもいだばっかりの新鮮なしいたけのようなボリュームと味。

もちろんマッシュルームのコクのある良い香りはするが、それ以上に歯ごたえがしっかりしている。

バターで炒めてみたけれど、なかなか火が通らない。すごいガッツのあるマッシュルームだ。

100グラムで1.74ユーロ。ご馳走様でした。

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お肉やチーズ、はちみつにワインと、ほかにも色々なお店があって目移りするが、魚屋さんへ。

魚屋産は全体のなかでは3店舗くらい。野菜・果物のお店が全体的に6割~7割占める感じなのに比べると少なめ。

 

人気のように見えるお魚屋さんは、お店の後ろで屈強な海の男たち6人くらいが魚をさばき、その一味1人とおそらく見習い的なイケメン男子(たぶん17~22歳くらいか。アイドル顔だ。)が店頭に出てオーダーを取っている。

イケメン男子にサバの値段を聞くが、やっぱりキロ単位なのでイメージ湧かず。結局2尾買う。7ユーロ。

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昔、フランスのマーケットについて書いてあったレシピ本で見た記憶を頼りに、マスタードを塗ってフライパンで焼く。

これがなかなか火が通らない。10分以上焼いてしまったので、一旦引き上げてみて食べてみたが、夫のは半分生焼けだったので、再度焼く。


それにしても、時間かけて焼いたと思えないジューシーさだ。

食感はフワフワとろとろに近い。
サバの臭みがほとんどない。
しかも油の味もなんかクリーミーだ。
魚の味に非常に厳しい夫も、
「こんな美味いサバ初めて食べた」
とのことだ!

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マルシェではあまりカメラやビデオを回している人がいなかったので、お店の写真を撮るのははばかられたが、お店の人と仲良くなっちゃったりしたら撮ってもいいのかな(また夢見てる)。

 

売っているものが安いし、うまいなら言うことなし。

来週も行っちゃうかな。次回はチーズや牛乳にもチャレンジだ!

 

ちなみに、今日学んだことは

 

1.ショッピングバッグは大きめで使いやすいものを持っていきましょう。

日本のスーパーでおばあちゃんたちが使っているカートみたいなやつがベストのようです。

 

2. 壊れやすい果物対策に自分でケースを持って行こう。

イチゴの茶封筒in=ジャム完成=びちゃびちゃ、は相当凹んだ。気分ガタ落ちだ。

サバが潰れてなかったのは奇跡。

 

マルシェから退散する前に、クレープのお店でフランス定番(のようです)のヌテラ味を。

ああ、うまい。

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