ニート in パリ - 行けっ森蔵!

偶然フランスはパリに移住することになった30代女子の生活。なぜか画家のベルト・モリゾに惹かれている。

パリニート生活1ヶ月経過

長引いていた風邪も、そろそろ治ってくれそうだ。よかった。


パリでのニート生活は1ヶ月が経過した。


長かった。
もうすでに3ヶ月くらいいる気分だ。

 

「旦那さんと引っ越してきた、友達のいない奥さん」から離脱するため、Meetupでイベントを探して夜のアート散策に参加したり、Facebookでフランスに住む外人女性のグループに入ってピクニックに参加してみたりした。


しかし、皆さんほぼ20代!

 

あー自分が30代なんて信じられない。

 

前職は外資系IT企業だった。
外資系IT企業で働く人材のパターンとしては、ベンチャー系を経験してきた20代
大手で10年近く働いて重い腰を上げ転職した30代
外資系企業を渡り歩いている40代
で構成されていた。

 

人柄の傾向としては
20代はマイペース姿勢で(日系大手のゴリゴリ系で縛り上げられた経験があまりなく、疲れていない人が多かった)
40代は堅苦しい/体育会系の日系のお客さんの対応に秀でていながらも(しっかり丁寧な対応ができながらも)外資系のカジュアルな雰囲気もいける感じ
30代はその間に挟まれて大人しくしながらもエネルギー一杯に頑張る

という感じだった。


その人口構成はアジア支店全体でも見受けられた。
だから、フランス行きが決まったときは、上司や先輩からは日本人・外国人問わず
「あんたは若いからね。まあ仕事はしないで、せいいっぱい楽しんでおいで。人生でそんな機会ってめったにないから、いい思い出になるよ。一杯楽しんだら会社生活に戻っておいで」
と言われた。

 

しかし、フランスに来たら20代ばかりじゃないか!

 

私はあまり人の年齢を気にしたくないタチである。

20代と今と、あまりにも
「あなたはまだ若いから(体力があって冒険できるわよ/まだ失敗しても大丈夫よ/何も分かってないわよ)」
と言われ、


昔、祖母に
「あんたは早生まれで幼いから(周りと馴染めないのよ)」

 

と言われ続けたせいで、若い若い、幼い幼い、と言われるのにはウンザリなのだ。
重要なのは、人生経験とそこから何を得て、どう成長したか、成長し続けているか、のはずだ。だから、20代の外国人たちと話しても
「あんたはまだ若いから(何にもわかってないよ)」
とは言いたくない。

 

最近、夜のアート散策のイベントで20代後半ネパール出身・オーストラリア育ちの女の子と仲良くなった。その子は頭の切れる子で、自分の人生哲学をしっかり持っている。人の話をしっかり聞けて、ちゃんと相手に気遣いながら動ける子だ。しかも人が良い。
でも、30代、40代、50代であっても、この子のように自分の意見を持っていなかったり、人への気遣いができない人はいるものだ。
その子といると、いかに私のヒューマンスキルが低いか思い知らされるのだが、そういう意味で、その子と一緒にいると楽しいだけではなく、自分が成長できる。

 

しかし、基本的に年齢は関係ないと思っている私も、20代外国人女性グループとのピクニックで
「フランスにいると、バターや砂糖が多くて、お腹が出ちゃうよね。ゼリー状にさ。」
との私の発言に、彼女たちが
「何それ(笑)?意味わかんない(クスクスっ笑)」

と反応したときは


「ふふん、じきにわかるわよ、30代になったらねっ!」
と多少憤慨しながら吐き捨ててしまった。

お腹が出る状態がわからないなんて許せん!

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それにしてもパリ生活も1ヶ月経過するとは信じられない。
パリ生活が当たり前になってきてしまったのも自分でびっくりだ。

 

そして、仕事がない状況=お金がない状況も1ヶ月経過。
貯蓄を切り崩すといっても予算は組みながらやっているのだが、それでも、予算がゼロの状況に向かっていると思うと、恐ろしくなる。
ネパールの女の子によると
「でもせっかく嫌だった生活から抜け出したわけだから、そんなに急いでやりたくもないバイトをみつけたりしないで、自分の好きなことをやりなよ。もしかしたら結果的に何か仕事に繋がるかもしれないじゃん。」
とのことである。
ごもっともです。


その子がモロッコ旅行した際に作ったフランス人の友達によると、フランスは仕事を辞めた後の失業保険が手厚いらしく、どうやら保険だけで暮らしていけるようだ。
しかも、美術館などの入館料がタダになるとのことで!

「失業していても、人生を楽しむべき」
という考えに基づいているそうだ。
まあ、その分、会社勤め時代の給与天引き分も多いんだろうとは思うが。
フランスの社会保険さすが!

 


私の中で、次第に


娯楽大国フランス

 

というイメージができつつある。


先日も、新しいアート友達と現代アートを見に行ったところ、一番下の階でなぜか近所に新しくオープンするナイトクラブの宣伝を兼ねたイベントをやっていた。レスリングのリングを中央に設置し、その中でレスリングをしているムッキムキのイケメン2人と、その周りでヒップホップに合わせて踊るダンサーたち。

うーんシュールすぎる。

最後は観客もリングの中、外で踊りまくり。
しかもこの美術館、金曜日は夜中12:00までやってる。
ちなみにパリの地下鉄の終電は午前2:00。
うわお。

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そういえば、夜のアート散策のイベントも、アートギャラリーを3〜4軒回りながら、タダの酒やスナックを飲み歩くようなもので、最後に立ち寄ったギャラリー(というかほぼ個人アーティストのセレクトショップ)にはDJもいた!

パリのナイトライフだ。

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先日、出かけたくないけど出かけたい気分の土曜日夕方、夫とセーヌ川を散歩していたら(この文章自体、普通はありえないシチュエーションだ)、河岸にテントを張った屋台が集まっていて、ビール、ホットドックやパエリアなどのストリートフード、マカロンやアイス、パリ土産などの雑貨屋さんが並んでいる。入り口・出口でお祭りの名前を探したが、看板すら出ていない。もしかしたら、屋台が毎週末あるのか?

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代々木公園や隅田川を散歩したとしても、屋台がずらっと20軒並んでいて、しかもお祭り名や何かしらのテーマはないなんてことあるか?

 


今週は語学学校で、食前酒の文化(アペリティフ)について習った。
それによると、アペリティフは、夕食前に食前酒(ビール、ウィスキー、キール)とスナック(オリーブ、ピーナッツ、クラッカーなど)を楽しむイベントのことで、フランス人の平均は月に9回ほど、友達の家に招待されてやっているらしい。
スナックやお酒の中身が豪華だと(リエットやフォアグラ、シャンパン)アペリティフが永遠に続いて、夕食を食べないこともあるらしい。


フランス人の日常がお祭りなんだなあ。

 


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