ニート in パリ - 行けっ森蔵!

偶然フランスはパリに移住することになった30代女子の生活。なぜか画家のベルト・モリゾに惹かれている。

フランス学生ビザ更新の悪夢①

6月にとうとうなってしまった。


学生Visaは語学学校分(8月末まで)しか取れず、9月からのジュエリー学校分は自分でパリ県庁で更新するよう在日フランス領事館で言われたのだ。
フランスの行政システムはずさんで時間がかかるという情報はネット等で知っていたので、嫌な予感。

フランス領事館の男性によると、9月までのVisaになっているので、6月から更新すれば良いとのことで、6月は私にとっての魔の月という認識でいた。

色々調べた際
「電話で予約を取っても「そんなの知らない」ととぼけられることが多く、結局は出向いてしまった方がその場で予約を取れて早い」
とどこかで読んでいたので、まずはパリ県庁に行ってみようと思う。

 

しかし、Googleで「パリ県庁」と検索しても出てこない。
「フランス ビザ更新」で検索すると、在日フランス大使館のページが出てくるが、何故かフランス警視庁のリンクが貼ってある。
ネットの画面を覗き込んで夫「じゃあ、パリ警視庁じゃない?」とのこと。

 

「県庁」と「警視庁」は違うだろ!っとツッコミをいれつつ、普段通り「そんなもんだよ」と夫になだめられる。「そんなもん」じゃないと思うんですけど?

 

警視庁のページに行くと、たしかにVisa関連の情報が載ってる。フランス語で。

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これフランス語できないと無理じゃん。
外国人に優しくない。

で、「ビザ更新」のような項目を見ると、どれだ?
夫がまた横から「ここじゃない?」と見方を教えてくれる。なんでわかるんだ?

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どうやら、登録されてる学校なら学校経由でVisa更新ができるようだが、そうでない場合はネット上で予約をとらないといけないとのことで。

全部入力してみると、番号が合わないなどなど。
OFII(移民局)のネットで登録した時の番号を入れたら、次の画面に進めた。

しかし、国籍を選択し、次の画面に行くと、下記のようなメッセージが表示される。

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5,6回試すと別のメッセージが出るも、言いたいことは「ネット上では予約が取れない」ということのようだ。

 

とりあえず、午前10:00頃パリ「警視庁」に行ってみた。
パリ警視庁に行くための橋が封鎖されてる。
「ビザ更新したいんだけど」と話すと「紙は?」と言われる。
「ないけど、、、」と言うと、警察の女性&男性笑って
「じゃあ入れないね」とのこと。
まだその場で粘ってると男性「じゃあ3ユーロね」と言っていた気がするが、取り敢えず入れて欲しくて、その場で困り顔で佇む。
「わかったよ、無料だよ」と男性、どいてくれる。
もう、小雨も降ってるし早く入れて欲しい。

 

警察に入り、荷物検査。
受付でビザ更新したい旨を伝えると「予約とってる?」と聞かれる。
「いえ。でも必要書類を知りたいんです。」と伝える。
「じゃあ窓口1番ね。」とのこと。

 

廊下を歩いて行くと長蛇の列。1番っぽいので並んで15分ほど待つも、列が近づけば近づくほど、ビザ更新用の窓口ではない気がしてくる。ドア前には”Remise votre visa”とあり、remiseを辞書で引くと、なんと「割引」!どういうこっちゃ。
その手前が窓口1番。でもドアの表示が”Voyage”と書いてあったり、なんだか召喚状がないと入れないっぽい?

よく分からん。

 

幸い、自分の並んでいた列で女性二人が英語で話しているので、
「すみません、この列ってなんですか?」と聞く。
「あなたのVisaをremiseするためよ」
だから、remiseがイマイチよく分からないんだってば。質問を変えよう。
「ええと、ビザの更新ってどこでできるかわかります?」
「それなら、後ろの2番窓口よ!ここをずーと突き当たりまで歩いて左だから。」
ありがたい。

 

その2番窓口で受付で「ビザ更新の必要書類と予約がしたいんです」と伝える。

「ここでは予約はできないわよ。電話かネットね。」と、説明の紙を出して電話番号を蛍光ペンで印つけてくれる。
「ネットでやってみたんですけど、うまくいかなくて」
と伝えると
「じゃあ電話ね。まあ申請する人が多いから繋がりにくいかもしれないけど」とのこと。
じゃあ、家に帰るか。


3430に電話。フランス語しか音声なし。覚悟する。
とりあえず、ビザ更新のメニューを選んで行くと、2→2→2。
最後が分からない。「住んでる道路の番号を入力しろ」的なことを言われたので、よく分からず自分の住んでる区の番号15を入れる。
「お電話ありがとうございます。しばらくお待ちください」という音声の後、しばらくすると電話が自動的に切れてしまう。

電話で予約取れないと終わりじゃん!
6回ほど試したけど同じ結果。

 

自動音声の最後のセリフ、“le numero de department”とか言ってた気がして、そのままフランス語でネット検索。出てきた!パリは75らしい。
知らねー!

これで試すと、待たされることは待たされたけど、繋がった!!

しかし、フランス語早口!!
しかも訛ってる!!
大ピンチ。
「ネットで予約とらないとダメよ」と言われたので、また「うまくいかなかったんです」と言うと、「じゃあメアド教えて」
「ん?私のメアドですか?」
「コミュニケーション取ろうと思ってるだけよ。はい、メモして」
あ、メアド教えてくれるのね。

 

しかし、アルファベットと数字と記号をフランス語で聞き取るのは苦難の技。
何度もフランス人の口癖である「分かりません(Je ne comprend pas, ジュヌコンポンパ)」を繰り返し、ようやく長いメアドを聞き出す。

pp-pdg-6b-reduction-etudiant-chercheur@interieur.gouv.fr
復唱。

合ってるみたいだ。

 

 

さて、今度はネットでビジネスメールの書き方検索。
なんとか書き終えて送付。

すぐに返ってこないので、成功!

やったー!!
すごい達成感だ!
ううん、今日の午前中いっぱいかかったけど、こんなもんか。

思ったよりマシだったな。

 

しかし、3分後。


「アドレスが見つからなかったか、メールを受信できないアドレスであるため、メールは配信されませんでした」

 

ああああああああああああああああああああああああああああああああああ

 

もうどういうこと!?


メアド一部変えてみたり、Gmailからじゃなくて、iCloudメールからやってみたけれど、ダメ。


ついにもう一度3430に電話。さっきと同じ女の人が出て、同じ説明をされる。

「あれれ、変ですねえ。さっき多分言われたのと同じアドレスに聞こえるんですけど、メール送信できなかったんです」と片言フランス語で必死に伝える。

「変だけど、まあ仕方ないわよ、これがアドレスなんだから。後はネットでしか予約取れないし」

「じゃあ、どっか私が出向けるところあります?」

「◯◯大学ね。まあそこでVisa更新はできないけど」

「じゃあ最後の質問なんですけど、ネット画面の「番号」って、Visaの横に書いてあるヤツですよね?」

「外国人留学生なら99を入力すればいいけど、そうよ」

「移民局に登録したときのレファレンス番号じゃないですよね?」

「違うわね」

「じゃあほんと困ったな。どうしようかな」と片言フランス語で呟いたまま、私は無意識のうちに黙ってしまった。
「一旦切るわよ。まあまた出来なかったら電話してよ」と言われてしまう。

諦め切れない。

語学学校に行く電車の中でも気になって仕方ない。


ネット予約のテクニカルサポートは誰もしてくれないこと、ネット予約をしないといけないの一点張りである、この状況を鑑みると相方のパソコンや、私の携帯からも操作が出来ないかどうか試してみるしかないかな。

 

帰宅して早速、相方のパソコンにスイッチを入れる。
やっぱりダメ。

 

番号も、自分のVisaに載ってる番号、その下に載ってる一桁多い番号、移民局のレファレンス番号、99を試してみるも、どれもダメ。

もうどうしたらいいか分からない。

ビザ更新が始まってすらいない段階でつまづいている。

やり方をStepで記載するなら

 

夫が帰宅し夕食の席についた途端、涙が溢れてきた。

 

 

誰も助けてくれない。
一人で戦ってる。
こんなの、もっと簡単にできるはず。

時間を取られる価値もないことで時間と労力をとられている。

 

 

大げさだな、と自分で思う。

今、生理直前かな?

そうかも。
けれど、ホルモンの問題は別にしても、かなり追い詰められてる。

家にいてもアパートが面している道路からフランス語が聞こえてきたりして、フランスにいることを常に嫌でも認識させられる。

もうウンザリだ。

少しはフランスから逃避させて欲しい。

 

日本食材だって、そう簡単には手に入らないし、入っても馬鹿高い。

 

まあだからといって、日本にいた時もホームに感じていたわけじゃない。
常に馴染めてなくて、無意識に日本という国を心の中で非難していて「結局私は外人なんだ」という結論に落ち着いていた。
だから日本に帰ったって、精神的な居場所はない。

 

絶望的な生理前夜だ。

 

 

 

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