ニート in パリ - 行けっ森蔵!

偶然フランスはパリに移住することになった30代女子の生活。なぜか画家のベルト・モリゾに惹かれている。

フランスビザ更新の悪夢③

ビザ更新の準備をしていると、ジリジリと後悔が押し寄せてくる。
フランスに来なきゃよかった。
特に、夫と結婚しないのなら、現地で仕事をしないのなら、来るべきじゃない。

ニートをするには全く向かない土地だ。

 

フランスがここまで日本と同じとは思わなかった。
書類社会だし、ルール社会。

 

ビザ更新の必要書類の中に、銀行残高証明がある。

 

日本の銀行に問い合わせるも、やはり窓口に直接私が行ってお願いするか、両親に印鑑と通帳を持たせて行ってもらうかしないと発行してもらえないらしい。
私はフランスにいるので直接行くのは無理。
両親には印鑑渡してない。

うちの家はお金に対して親子間でオープンではない(日本のスタンダードですかね?)

親が私の口座残高を知ってるのはなんだか気持ちが悪くて、印鑑は自分で持ってきた。

 

まずはお金がフランスにない状態でつまづく。

絶望している私を見て、夫、両親から送金してもらうようアドバイスしてくれる。

だが、両親には住民税(22万円)も旅行保険(9万円)も払ってもらっているので、もう無心したくない。


結局夫がが私に小切手を書いてくれることになった。
ビザ更新が終わったらそのまま返せばいいんだ。

しかし、そんなに物事は単純ではないことが今朝発覚。

 

日本人担当者が沢山いることで有名なLCLオペラ支店に行き、夫の小切手受付を依頼したところ、
「そこのテーブルで申請書を書いてください」
日本語の記入例はない。
どうしてもわからない箇所が2箇所あり、ネットで調べるも、はっきりしない。

これは大切な送金なので、ぶっきらぼうな日本人担当に懲りず、質問してみた。


「あー、そこは小切手を渡した人の名前と銀行名ですね。ここはあなたの名前。」

「わかりました。あと、小切手が入ったら残高証明書が欲しいんですけれど」
「えっ!」担当者の態度が急変。
「そうゆうのは出してません」
「?どういうことですか?」
「まず、この送金者は誰ですか?」
「ええと、同居人ですけど。彼が働いていて生活を支えてくれているんです。」
「あー」とため息。
「小切手っていうのは、人からのお金を自分のものにするっていうことですよ」
「はい、自分のものになるなら、残高証明に反映されますよね」と私。
「うーん」なぜか唸ってしまっている。


「ご家族とか、ご結婚相手とかでしたらいいんですけど、この取引が何の取引か分からないんです。何の取引か分からないものは銀行でお受けできないです」なんでわかんないんだよ、同居人(夫)が生活費を入れくれるって言ってるだろ。
「じゃあどうしたらいいんですか?」
「相手の給与明細と、口座の動きが分かるもの、それから、相手とあなたの契約書ですね」
「契約書?じゃあ、『同居人の◯◯が、私△△に、生活費支給のために◯◯ユーロを与える。って書いて、サインもらえばいいんですか?」
「まあ、そうですね」
「テンプレートとかないんですか?私フランス語そこまでできないですし」
「ないですね」

、、、、、、


「あまりこういう取引はないってことですか?」
「ないですね」この行員さん、目を合わせない。そして頑として動かない。
「まあ、疑われるかなと思うのであれば、その送金を証明する書類は何でもつけた方がいいでしょうね」とバッサリ。いや、行員さんが疑うかどうかなんてわからないし。

っていうか、途中から小切手受取と、口座残高証明書発行の要件が混ざってない?

「でも、私のやりたいことで、止まる可能性があるのは、口座残高証明書発行の時なんですよね?小切手は受取していただけるかもしれないんですよね?」

「はい、そうですね。」

「わかりました」

 

なんだか論理が全く通ってない。

最初は小切手受取できそうだったのに。

口座残高証明書の依頼が直後に来ると、銀行側が夫(法的には結婚していない)からの最近の小切手にふと気がつくってこと?

で、疑い始めるってこと?

でも、最終的には、小切手受取の時に夫の給与明細と、口座の動きと、私との契約書をつけろって行員さん言ってたよね?

 

 

 

一旦銀行の外に出て、LINEで夫にグチる。
「給与明細と、口座残高と、私との契約書が必要だってさ。ありえん。」
「ヒロの口座から送金しても同じってこと?」
なるほど、それは思ってみなかったな。

 

また銀行内に戻る。さっきの素っ気ない女性は、他のお客さんの対応をしていた。
「どうぞ」と顔を出してくれたので、聞いてみる。
「あのう、私が働いていた時に使っていた日本の口座からLCLの口座に送金して、その後口座残高証明をもらうのはできますか」
「そっちの方が良いでしょうね」
「なるほど。何が必要ですかね?」
「日本の銀行口座通帳のコピーでもつけてもらえればいいと思いますよ」
「わかりました。でもあの小切手、申請ボックスに入れちゃったんですよね。返ってこないですかね?」
「ダメですね。。。まあ、ちょうどお昼で銀行を閉めるタイミングですし、やってみますか。

 

普段はやっちゃいけないんですよ。でもまあ、今回は誰のか分かってますしね」と言いながら鍵を持って小切手受取申請ボックスのドアを開ける。
「これですかね?」
「はい、そうです!ありがとうございます。この入金はないことにします!」

 

とりあえずTransferwiseを使って送金してみよう。

 


午後からの語学学校は冷房が効いてて良し!(地下鉄は冷房が効いていない)
しかし、長文単語穴埋め問題でことごとく玉砕。超自信があっただけに、凹む。
答えを聞いてもピンとこなかったので、本当に訳分かってなかったんだろう。
長文自体もそこまで難しい単語はなく、珍しく単語調べしなくても良かった。
いつもはやたらと単語を調べてるので、先生に「ヒロコ何調べてんの?」と言われるくらいだが、今日は自信満々に調べなかった。
しかし、どうやらやっぱり単語調べはした方が良いようだ。
でも、穴埋めの答えを聞いても、文法的に理解できない箇所も結構あって、、、
最悪だ。

 


自宅に戻る。

Transferwiseの送金はクレジットカードで出来ることを踏まえ、自分の使用限度額を調べる。多額使える方のカードでやってみよう。

送金詳細を打ち込む。なんと、4000ユーロだと銀行振込が必要。


三菱もみずほも、ネットバンキングでの海外送金は使えない(三菱は特別事前に申し込んで、月会費を支払わないとできません)。


そっか、額を下げたらいいか、と気がつき、クレジットカードで3000ユーロ支払うことにしてみる。
ダメだ、これも口座振込しか選べない。キャンセル。
じゃあ2000ユーロは?
画面下に2500ユーロまではクレジットカードで支払可能と記載があることに気がつく。
2500ユーロに設定。クレジットカードの情報も入力。
送金手数料の代わりに日本円からユーロへの為替に78ユーロかかる!!


た、高い!!
でも今は迷ってる場合じゃない。私のビザ更新がかかってる。
いけ!送金!

 

画面が真っ白。

ええええええええ

 

画面をリフレッシュすると送金処理がされていない状態。

よし、もう一回!

もう一度クレジットカードの情報を打ち込む。
行け!送金!

 

英語でエラー。「クレジットカードで支払えませんでした。もう一度トライしてください。もしダメだったらクレジットカード会社に連絡してください」

そっか、金額デカかったからかな。送金データキャンセル。

 

2000ユーロでやってみる。
同じエラー。送金キャンセル。

 

1500ユーロでやってみる。
同じエラー。送金キャンセル。

 

1000ユーロでやってみる。
同じエラー。送金キャンセル。

 

もううううううううううううううう!!!!!!!!!!!
なんなんだよ、これ!!!!
相当イライラする!!!!!

 

クレジットカードのサイトから問い合わせ先を探す。
海外からは盗難にあった場合と、旅行保険の申請用しか番号がない。
じゃあ明日の朝まで電話対応お預けかよ。
マジで!?
信じられない。

 


ビザ更新教えてくれたりりこさんが、

「あまりに昔の証明書(学校の在籍証明書とか)だと怪しまれます」

って言ってたから、証明書関連は面接予約の1週間前である今週にしようと思って動いてたのに!!


入金作業は先にやっておけば良かったか。

そこまで見えてなかった。
もう最低。


来週の予約に間に合わないかもしれないし。
そしたら再度予約取ることになって、1ヶ月後になったらどうしよう。

そもそもパリ県警が6月下旬からバカンスに入るから、7月、8月はビザ更新受け付けてくれなくて、更新は9月以降になるっていう話も聞いたことがあるけど。


なんで7月2日(月)午前中に予約取れたんだろう。
正しい情報は何処にある!?

 

 

 

あー、なんでフランスなんか来ちゃったんだろう。

自分の人生の選択で後悔したことなんて一度もなかった(えっへん)のに!

 

そして、なんでフランスでバイトしないことにしたんだ私。
3月にフランス来た当時にバイト速攻始めてれば、銀行口座にある程度お金がある状態にはなってたのに。

まあフランス来た時点ではフランス語話せなかったけど。

 

前職で目が回るような忙しさを3年間経験して、仕事というものに戻りたくなかった、というのが理由でもあるけど。

夫が働いているし、学校に入っている一年半くらい仕事を忘れて、自分の好きなことに時間を使いたいと思ってただけ。
それのどこが悪いんじゃー!!!

フランスに向かって怒鳴りたくなる。

 

日本に帰りたい。


でも、日本でニートやってたら相当肩身狭いよな。


フランスでは会社辞めると社会保険がたんまり出て、収入がなくても暮らしていけるらしい(!!)美術館入館料がタダになるとか。

なんだよそれ。じゃあ働かないよね。


日本だったら悠々とニートできるっていうイメージはないな。

賃貸アパートキャンセルしたから、暮らすところない。
滋賀の両親と暮らすのか。
もしくは神奈川のおばあちゃんと。

でも、私の性格だとせいぜい1週間しかもたない。
1週間超えてくると、両親と性格が合わなくてイライラしてくる。
その頃には私はただのニートだから、両親に腹を立ててもワガママ言ってるだけにしか聞こえないだろうな、、、

転職って職場確定に2ヶ月は最低でもかかる。
2ヶ月以上両親の家にいるっていうのは無理。(まあ泊めてもらえるだけありがたいですが)

 

 

フランス来たのは大間違いだ、、、

日本の会社生活で息が詰まったのもあって、夫の転勤についてきちゃったところもある。
でも、フランス(もしくは海外生活)という罠にはまってしまった感じだ。

 

日本で貧乏生活してれば2年は生きていけるくらいの貯金を、10年間の会社生活で貯めたのに。

この一年でゼロになってしまいそうだ。

 

人生の選択間違えた。

 


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