ニート in パリ - 行けっ森蔵!

偶然フランスはパリに移住することになった30代女子の生活。なぜか画家のベルト・モリゾに惹かれている。

電車と熱波とベッドとショウジョウバエと

パリには冷房が存在していない。


「ヨーロッパを熱波が襲う」というニュースが数週間前にあったかと思うが、私としては冷房がないのがいけないのではないかと思う。


まあ、その冷房も温暖化に寄与してはいるけれど、、、

 

地下鉄の車内にも冷房がないので、暑い上に酸素が薄い。
駅まで15分歩いて体がポカポカしているタイミングで暑い電車に乗ることになる。

 

最近、電車が空いている時は席に座ることを覚えた。
座ってしまうとスリ予防に油断しそうなので、座っていなかった。

パリに来てそろそろ4ヶ月が経とうとしている今も車内ではリュックを前に抱え、その上で腕を組んでいる。
まだスリにはあっていない。

 

しかし、昼食後に熱い車内で腕を前に組みながら座りKindleなんかを読んでいるとどうなるか。
ウトウトしてしまうのだ!!

 

これはヒマラヤ(?)で遭難している人同士が
「寝るな、寝ると死ぬぞ!」
と声をかけ合う状況と同じだと思う。

 

今、私の貴重品が盗まれてしまったら終わりだ。

働いていないし、ビザは更新中だし。


だからガッチリとリュックにかじりつき、水を飲んで気を散らしてみるのだが、体がポカポカだ。
ユニクロワンピの裾を膝までまくってみるが、かえって太ももの上に生地が集中して暖かい。
目が閉じてくる。
首がガクンと落ちる。
やばいやばい。

 

「すごい眠い」
と夫にLINEしてみるも、LINEするだけでは目覚めない。

 

だからウトウトすると、まっすぐ前を見て私なりのファイティングポーズをとる。
寝てないっすよ!

本当に、大丈夫っすよ!

 

 

 

眠いといえば、アパートのベッドだ。
備え付けのベッドだったので、私が選んだわけではない。
しかし、相当気持ちが良い。
柔らかさと固さのバランスが最高だ。

 

一人暮らしを始めてから、ずっと敷布団の上に寝ていた。
床を感じて寝起きの体が痛いので、夫とマットレスを買う案も出たが、ゲスト用の敷布団も重ねたら多少マシになったので、買わずじまいだった。
フランスへの引っ越しの際の手間も考えたら買わなくてよかったのだが、長時間寝れる環境ではなかった。

 

実家に帰った時も、母が子供達用に用意しているのは敷布団で、体が痛くて仕方ない。

 

大好きなキャンプも、周りの騒音以上に固い地面を感じたり、マットレスと寝袋がずれるのが気になって寝れなかったりする。


しかし、夫の先輩が探してくれたこのパリのアパートのベッドである。
気持ちよすぎて、起きれない。

実は備え付けの枕の高さと固さも絶妙だったりする。

 

働いていないので、せめて早起きして自分で1日にリズムを作ろうと思うのだが、朝7時に起きるなんて、とんでもない。

ベッドと枕のコンビが
「いいじゃん、もうちょっと寝ても。」
と言ってくる。

 

「フランス語の勉強しないと」
「宿題しないと」
「食器を片付けないとショウジョウバエが湧く」
「掃除したいし」
「ブログ書きたいし」
「おやつにケーキ焼かないと」
「その後にNetflixだって見たいだろ」

とやらないといけないこと・やりたいことを頭の中で羅列してみるのだが、

 

「まあまあ、落ち着いて。一息つきなよ。」
と至極全うなことをベッドに言われる。

 


子供の頃、母が毎日、料理、洗濯、掃除、ドラマ鑑賞、料理、のサイクルをそそくさと回していた。

おやつでお茶を飲んで一息ついても、
「さあっ、夕食の準備でもするかな!」
と動き出すのである。

 

祖母は

「本当にウチの子は落ち着かないのよ。座っていることがなくて忙しない!」
と言っていた。
本当にそうだと思う。

 

社会人になって実家に帰って、一緒に京都とかに出かけても、障害者の妹が帰ってくる時間を気にして(仕方ないが)、やりたいこと・行きたい場所をそそくさ回ることになる。
家に帰ったは帰ったで、せっかく母娘一緒にコーヒーとおやつで一息ついているのに、
「あっ、そろそろ◯◯が帰ってくるかしら?」
「さあ、夕食の準備しないとね」
と動き出す。
もう少しゆっくりしても良いのでは。


しかし大人になって私も母のように時間に追われている。

最近どこかで

「忙しくしている時は、何かから逃げようとしている時」

と読んだが、母も私も何から逃げようとしているのか。

 

仕事がなくても時間に追われている。
お陰で、今は毎日休んでいるはずなのに、心が休まらない。
仕事がなくても、やりたいことは多いのだ。
で1日の終わりには「あれも終わらなかった、これも終わらなかった」というふうになってしまう。


だから気持ちが良いベッドでのひと時は大切だ。


あまり(目的がないまま)自分に厳しくしても自分が苦しむだけなので、なるべく気にしないようにしている。

 

仕事をしていない日はダラダラできる夫が羨ましい、、、
ゲームばかりやって、時間がもったいないのでは。

 

って私の母みたいな言い方だな、、、

 

 

・・・・・・・

パリのアパートで大好きなのがベッドだとすれば(ちなみにソファの座り心地も最高だ)、大嫌いなのはショウジョウバエだ。

 

日本でショウジョウバエが湧いたのは、古賀(茨城)にいた時だ。
ゴミ箱の周りを飛ばれてイライラした。

しかし「コバエコナーズ」という虫除けスプレーを発見し、ゴミ箱に吹いていたら多少改善された。

しかしパリには「コバエコナーズ」は存在しない。
窓に吊り下げる虫除けは存在するようなのだが、まだ見つけられていない。

 

キッチンのシンクに汚い食器が溜まっている時にショウジョウバエが飛んでくるのはわかる。
しかし綺麗にしても、今度はキッチン用雑巾の周りを飛ぶ。
イチゴを食べようものならすぐに飛んでくる。
昨夜はサンドイッチを食べようとしていた時に寄ってきた。
料理中もお菓子作り中も、作りかけの材料にはラップをかけないといけない。

 

食器洗い用スポンジの周りを飛ぶ。
生ゴミの周りを飛ぶ。
ゴミ箱の周りを飛ぶ。
洗面所の周りも飛んでる。

 

ネットで調べて塩素に近いものを買った。

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お菓子作りした後は消毒するようにした。
食器洗いスポンジは2日おきくらいに鍋で煮て消毒している。
シンク掃除用スポンジは塩素につけた。
夜にシンクの食器を片付けたり、洗面所を使ったりした後はささっと塩素をまく。

 

そのお陰で多少ショウジョウバエが減ったかと思った。
しかし、ここ数日ゴミ出しを忘れたら、もう湧いている。


夫は全く気になっていないようだ。
「ゴミ出しを手伝って」と頼んでも一向にやってくれない。
(そもそもアパートのゴミ出しの方法も実は知らない。周りの人を習って見て道に置かれているゴミ箱に入れるか、アパート前にゴミ箱が出ている時はそこに捨てている)

 

夫はそれよりも殺そうとした時にショウジョウバエが無抵抗なことにびっくりしている。
壁などにとまっている時に叩こうとすると普通は逃げると思うのだが、50%くらいの確率で逃げない。
今朝、洗面所のシンクにとまっていたので流そうと水を出したら、そのまま流れていった。

 


ショウジョウバエですら現状維持が好きなフランス人に似ている。

 

これ以上は言わないことにする(苦笑)。

 


とにかくショウジョウバエにイライラさせられっぱなしだ。
周りを飛んでいるだけならまだ受け入れられるけれど、私の大好きな台所や、食べ物の周りを飛ばないで欲しい。

 

もし良い対策を知っていらっしゃる方がいらっしゃたら、是非是非コメントいただければ!

 

 

 


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