ニート in パリ - 行けっ森蔵!

偶然フランスはパリに移住することになった30代女子の生活。なぜか画家のベルト・モリゾに惹かれている。

ジュエリー学校の休暇

ジュエリー学校に2週間の休暇があり、相方と2泊3日でアビニョンに行ったり、一人でイギリスに行ったりした。

 

母は

「そんなお金あるの?日本に帰ってくるときに無一文だと大変よ。」
と言う。

まず、お金はそんなにない。でも、パリから逃げ出したくて仕方なかった。
それにスコットランドに今年仲良くなったお友達がいて、泊めてくれると言っている。
ロンドンでは一泊約5000円くらいのAir BnBをみつけた。
行かないわけにはいかない。

 

会社員時代は、年に旅行を2回(相方と一回、ひとり旅一回)することで正気を保っていた。
今年は10月になっても一度も旅行していなかった。

・・・
「パリに住んでるんだから、旅行したいとか、贅沢言うんじゃない」
と思われるかもしれない。

 

でも、それはパリ生活を一度体験されればわかる。
外見がどんなにステキな街でも、住み慣れればネガティブなところに目がいくものだ。

 

(建物的に)ボロボロでオシッコの匂いのする地下鉄のプラットフォーム、汚いおもちゃのような地下鉄。

おまけに人もボロボロの服を着ている。こっちの皆さんが着ているコートは5、年着ているんじゃないかと思われるルックスのものが多いし、カッコいいレザージャケットも生地はまるで1mmの厚さだ。だいたい本革かどうかも怪しい。
私が今年始めに日本で買ったランニングシューズはすでに灰色で、両足の親指のところに穴も空いているが、見事にパリ地下鉄に馴染んでる(え)。

カッコ良かったり、おしゃれだったりする人は大抵観光客だ。

これで本当に「フランス人は服を10着しか持っていない」のを憧れられるのか。目を覚ませ日本人よ!

 

ビザの申請とか、行政系の手続きをしようとすると、担当者が何も分かっていなくて、ひたすら「ノン」(ダメです)。食い下がって頼み込んでも必要な手続きを教えてくれる人は皆無だ。みんな仕事をしないようにプログラミングされた機械のように同じ回答だ。

ジュエリー学校で国家資格(CAP)の仕組みについて説明されたがよく分からなかったので質問すると、

「もー!なんで理解できないの?あなたたちの後にもたくさん生徒がいて、登録・説明しないといけないの!時間ないのよ!」
とキレられた。

 

朝起きて窓を開けると、目の前の道でタバコを吸っている人の煙の受動喫煙
洗う食器をシンクにためておけばショウジョウバエが集る。
もちろん、ゴミ箱の周りにもたかってる。
一時は窓を開けていると小さい蛾が入ってきて、「蛾ホイホイ」のような粘着式のワナを仕掛けたら、3枚のポストカードサイズの罠に、それぞれ20匹ほど引っかかっていた。

 

洗面所の蛇口から出る水はなぜか二股に分かれていて(どこかで詰まっているのだろう)、普通にひねると、昔公園の水道をひねった時に出たみたいに水が全身にかかる。
ちなみにキッチンシンクの水道は毎日詰まる。手で生ゴミ等を掻きださないといけない。

 

夜寝てると、同じアパートでセックスしながら喘ぐ女の人の声と、彼らのお尻がパタパタぶつかる音で起きる。

 

これで家賃は1ヶ月20万円ほどだ。

さてあなたはこんなパリに住みたいか。

(本当にフランスの方が日本より進んでいると思うか。)

 

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南仏のプロバンスの一部であるアビニョンは歴史都市。
歴史好きにはたまらなかった。


ランチ・ディナーは外食をしたが(相方さんのお財布で。ありがとうございます)、パリよりはるかに美味しいものが食べられた。(といっても、パリであまり外食してないか、、、)
3.5ユーロのバケット一本サイズのサンドイッチが美味しすぎてビックリ。

 

 

イギリスに行ってみたら、フランスより電車、駅のプラットフォーム、駅のトイレすべてにおいて清潔だった。
日本人の平均より2倍くらいある体格の人たちが、どうして銀座線の3分の2くらいのサイズ(幅)の地下鉄に乗って通勤できているのか謎(身長152センチの私でも息苦しかった)。

でもそんな地下鉄の中の人の身なりは、パリの皆さんボロボロに比べるとちゃんとしている。要はちゃんと外見にある程度お金をかけている。


うーん、フランスよりイギリスに住みたいぞ(今、読者の日本人全員を敵に回した気がする)。

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皮肉なのは、パリのフランス人は愚痴や文句を言うのが大得意ということ。会話を耳に挟んでいても、大体何かしら文句言っている。

ネガティブ思考が骨の髄まで染み付いている。

つまり!

私がパリの文句を散々言っていることで、すでにフランス人と一緒ということになってしまうのである。

あああああああー嫌だ!ダークサイドに飲み込まれる!

 

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イギリス旅行中にビックリすることがあった。

まさかのまさかで、フランス語が出てきてしまうのだ!


「日本に長年住んでいる外国人が本国に帰ったら、日本式コミュニケーションになってるし、日本語の方が出てくる」

なんて話をテレビで見ると、
「またまた〜ご冗談を!「日本すごいよ」的な番組ですか」
なんて思っていた。

 

「フランス語の方が出てくるなんて、とんだ自慢だぜ、これ書いてるヤツは」
と思われるかもしれない。
でも、反射的に出てしまうのだ!(そしてそんな自分が悲しい)

 

人とぶつかると「ソーリー」より「パルドン(Pardon)」だし、
「グッドモーニング」より「ボンジュール」だし。
片道切符を買おうとしたときは「アレ・サンプル(Aller Simple)」と言おうとしてしまって焦った。

 

私の頭が明らかに大混乱している。

よく聞く「外人現象」が自分にも起こるなんて!!

 

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フランスを離れて旅行して発見したフランスの良いところ

 

・フランス人は礼儀正しい。挨拶第一。
・フランスのパンは何を食べても、どんな価格帯のものを食べても美味しい。
・フランスのケーキは何を食べても、どんな価格帯のものを食べても美味しい。サラダ油を感じたことは全くない(イギリスではサラダ油味はしょっちゅうだった)。

・フランスワインは価格に関係なしに大抵美味しい
・南仏の人(今回はアビニョン)は感じが良い(イギリスよりも)。
・(パリでもアビニョンでも)こっちがこの「アジア人」ルックスでも「フランス語話せる」オーラを出すと話しかけてくる(イギリスではそういう体験は一切なかった)。
・こっちの子供が一生懸命フランス語を話すのはカワイイ(子供の関西弁がカワイイのと同じか)。
「パパあ、このおにく、かたいね〜」

と言いながらステーキ肉を一生懸命ナイフとフォークで切る男の子にキュン死。


以上!(少なっ。でも進歩してるか。)

 

 

 

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