ニート in パリ - 行けっ森蔵!

偶然フランスはパリに移住することになった30代女子の生活。なぜか画家のベルト・モリゾに惹かれている。

パリ自宅軟禁と受験勉強と

パリの自宅軟禁生活5日目。
 
フランスのコロナウィルス感染予防対策として、原則として外出禁止、外出がどうしても必要な場合は証明書にサインし、携帯しなければならない。

もし忘れた場合は、警官に呼び止められ、135ユーロ(14000円くらい)の罰金が課される。
 
・・・・・
 
といっても、自宅前に警察官が待機しているわけでもなければ、証明書を首から下げて提示しなくても大丈夫。

ここはフランスだ。

国民を徹底的に管理できるはずがないし、お国柄からしてオペレーション的にも、そこまでガチガチにはできない。
 
桃太郎ではないが、お爺さん(夫)は早朝の散歩と昼の買い物に、お婆さん(妻=私)は午後のジョギングに、証明書を持って出かけている。
 
今まで全く持って問題ない。

 


 
普段は引きこもりがちな内向的な夫が、天邪鬼な性格を遺憾なく発揮し、出るなと政府に言われているのに、ニコニコと外に出かけていく。
彼は職場の社員の方々(日本人・フランス現地スタッフ)と普段から仲良くしているが、日本人メンバーとは軟禁が始まってから毎日グループチャットしている。

この1週間で音声チャットは2回やった。


夫はしけているフランスの世の中の光か。
 


夫は
「むしろ、外出した時に警察に捕まりたい」
とか言い出す始末である。
 
「一緒に腕組んで写真撮っておいたら?」
と返事をしておいた。


 
夫は引き寄せの法則が世の中に出回る前からやたらと幸運・事件を引き寄せる。
警察に捕まりたいとか、むやみに言わないでほしいものだ。
 
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エッフェル塔の前。普段はエッフェル塔のおもちゃを売る黒人や、観光客でいっぱいなのに。がらんがらん。

 

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↑トロカデロ前。この向かいがエッフェル塔で、写真撮影スポットなので人で溢れかえっている。今はがらんがらん。

 

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↑2番目の写真を右手に見るとこの通りが見える。普段のジョギング時は観光客がいっぱいで走れず、私には休憩スポットとなる。

今はがらんがらんなので、休憩できない。


・・・・・・
 


私のジュエリー学校の国家試験(高等教育修了試験)は5月と6月。


科目ごとに日程がバラバラだ。
大詰めの3ヶ月前になって、フランス政府から外出禁止令が出るなんて。

今こそ、先生にガンガン質問したり、自分を追い込んでいく時期なのに。


 
そもそも自宅学習は得意な方だ。
世の中の外交的な人たちが人間と会えなくて窒息状態にある中、同じ外交的と分類される私は、淡々と毎日過ごしている。
最近気がついてしまった。
 
「これって大学受験の時と同じだ」


 
仙台の住宅地で、アメリカ文化かぶれで育った私は、おしゃべりを楽しめる友達も少なく、週末は中心地(地元民はみんなただ「街」と呼んでいた)にバスで出てショッピングぐらいしかやることがなかった。

つまらなくてつまらなくてしょうがなかった。


受験生時代は街の学習塾と、高校の自習室しか行っていない。
家にこもって勉強している時は、眠くなるとマイナス気温の真冬でも窓を開けて凍るような空気を顔に当てて目を覚ました。


つまらないことには変わりないけれど、別に耐えられる。
 
今もそんな感じだ。


 
受験生時代と同じように苦手科目もあって(数学・生物 / 金属加工)、

テスト全体のその科目の比重も重く(理系科目はセンター試験で必須なので落とせない / 金属加工できないと彫金師になれない)、

正直、自習していて気が滅入ることもある。


そして、ジュエリー学校はオンライン授業を提供してくれないのだ。
せめて金属加工のデモンストレーションをしてくれればいいのに。


何もわからない中、作品図と睨めっこ。
自宅に持ち帰った道具で、かつ自分が習った範囲で作れるパーツを作るだけである。


これじゃ、料理ができない人が、材料と分量と完成した写真を片手に夕食を作ろうとしているようなものだ。


あと2週間、自宅学習だけで彫金師としての能力が上がるとは思えない。
 

 

 


いや、暗くなっては負けだ!

 


 
と受験生時代の気合いを思い出し、今は無駄に思えても、今まで習った知識を総動員して、基礎固めのつもりで金属加工に取り組む。
 

 


それにしても、(金属加工については)普段なら水曜・金曜の8:00 - 17:00、1時間昼休憩の8時間授業(週トータル16時間)を受けているのに、自宅学習になった途端それが難しくなるのは何故だ!?
 
掃除・食事作り・ヨガ・ジョギングだったり、他の科目で時間が今まで裂けなかったもの(物理・化学、数学、保健、フランス語、技術基礎知識)にも時間を割いているからか。
 

 


高校受験時代は、塾校の先生の教えを守って毎日8時間、
大学受験時代は、毎朝6:00に起床、就寝は1:30というスケジュールで学習時間を確保した(8時間以上)。

れっきとしたガリ勉だったのに。
 


高校受験も、大学受験も、5科目(数学、国語、英語、社会、理科/数学、国語、英語、世界史、生物)だった、、、

しかし、今のフランスの試験に比べるとボリュームと難易度ともに比べ物にならない。

何故昔あんなにサクサク勉強ができて、今は時間確保の時点で苦労しているのか。


 
今は科目の多さ(実技も合わせてざっと10科目)と、必然的にフランス語での勉強(自国語ではない)による負担が増してる。

あとは年齢・・・10代の吸収力と30代の吸収力では格段に差がつくに違いない。
 

 


でも、そんなことは言ってられない。
 


落ちても後悔がないように、出来る限りガリ勉をしてみる。
 


そして、めげそうになったらこんな感じでブログを書いたり、お菓子を作ったりすることにする!!
 
 

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↑そして時に笑いも必要である。

 


 
 
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