ニート in パリ - 行けっ森蔵!

偶然フランスはパリに移住することになった30代女子の生活。なぜか画家のベルト・モリゾに惹かれている。

人生しみじみ外出禁止令解除

5/11からフランスでは通常の生活に戻り始める。

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↑まだ外出禁止令解除されていないのに賑わうセーヌ川周辺。


非常に不安だ。

 

コロナウィルスの蔓延が復活してしまうかも、という世の中に対して優しい不安を感じているわけではない。


もっと自己中な不安だ。

私の将来どうなってしまうの?

 

状況を整理すると、、、

7月1日にVisaが切れる。
コロナ中の外出禁止令でなくなった分の授業は5月28日から7月20日まで行われる。
しかも半日授業。これでは完全に失った分(3月、4月、5月)の授業を取り戻すことはできない。
しかも予定通りCAPの実技試験は6月上旬にある。
他の科目(デッサンアート、デッサンテクニック、英語、数学、等)は内申点評価。

ということは、試験対策で勉強していた時間はほぼ意味がない(勉強していない人に合わせた対応)。
コロナの状況下で、ジュエリーブランド(ヴァンドーム広場周辺のブランド=ショーメとか)はビジネス停止。
7月1日にVisaが切れる。
私のVisaは授業延長中は大丈夫なのでは、という憶測がるものの、就職はどうする?
フランスで滞在する理由がないと滞在許可は下りない。
しかも、3月〜6月ごろに期限切れの外国人の滞在を許可したまま、今Visa申請部門が止まっている。5月11日から次第に動き出すのかもしれないが、私のVisaはどうなる?

 


自分の状況が不安で不安で仕方ない。

 

Visaのことを考えると、(普段よりさらに)大げさに悲劇のヒロインさながらに打ちひしがれる。
相方が言うように、本当に「どうにかなる」のか?

 

そもそも彫金師になりたいかどうかは二の次になっている。
とりあえず自分の身を固めたい。結婚せずに。経済的に独立して自由になりたい。


で、働き出したらそれはそれで「いつサラリーマンを辞められるか」を考えてしまうんだろう。

それも、独立する材料が今ないから。


日本で会社員やっていた時は、塾校講師と、サービスデスクと、人事をやっていた。
この3つでビジネス立ち上げるとすると、子供に教えるしかなくなる。

 

人事は面白かったけれど、外資系企業にありがちな縦割り組織で、なかなか人事事務から抜け出せさせてもらえなかった。

物理的に日本支社には人事が私1人しかいなかったので、日本スタッフの方々の相談に乗ったり、上司との仲を取り持てるようにしたりしていた。これは戦略人事(ビジネスパートナー)の仕事だが、アメリカ本社では全く評価されなかった。

そこで培ったコンサルスキルもソフトスキル程度で、
「私にチーム改革はお任せください!」
と言えるほど肩がきも職歴もない。YouTubeに人事のエキスパートとしてビデオをあげられるほどの知識もない。

 

そもそも、人事が堅すぎるのだ。新しいことをやろう、面白いことをやろうとする人はいない。
社員には「まじめ腐って労働法をかざして社員の制度だけ整えている」みたいな典型的なイメージを持たれていたし、アメリカ本社は本社で、社員がトラブルを起こした時は会社や人事に責任がふりかからないように、法務部との連携を強化することと、上司たちの教育だけに力を入れていた。

社員の味方感は全くない。それでいて、「こんなに良いことを社員のためにやってますよー」というアピールは一丁前。私は興醒めだった。

 

 

この時も自分の努力が報われない感があったっけ。

海外に関われば関わるほど、「地道な努力が花を咲かせる」という自分の信念が覆される気がする。
周りの状況は私がいかに「頑張って」いようと関係ない。

 

今回のCAP(職業高校卒業資格)も、(外出禁止令の影響で)最初は9月に試験が延期されたという話だったのに、学校の通常運営に支障をきたすという理由で、授業もろくにないまま6月に試験実施となった。
それならば、ということで座学に力を入れていたが、座学の中の一科目である、「ジュエリーの歴史」に関しては今週水曜日に連絡があり、なんと来週5月11日にテストがあるという。パニクってクラスメイトの優しいフランス人のおばちゃんに聞いたり、台湾人の子に聞いたりすると、自宅でテスト実施なので回答を調べてもいいのだ、という。

 

ひたすら暗記ノートを作っていた私って一体、、、

 

じゃあ、他の座学のテクニカルテスト(金属、宝石、金属加工の知識)や、保健のテストもいきなりやってくるかもしれないってこと?

 

もう何でもありな状況。

 

でも、前職でも制度や取り組みがいきなりアメリカから降りてきて、「日本でも実施しろ」と押し付けられた。

日本の偉いおじさんと、
「もう、急に何なんだよ!こっちの事情も知らずに!」
と2人で一緒にキレていた気がする。

 

 

今の1番の不安は就職できなくて、Visaの更新がなくて、日本に帰らざるを得なくなること。


自分のアパートはもちろんないから、神奈川のおばあちゃん家(介護のために母と障害者の妹が引っ越してきている)にしばらく泊まらせてもらって、仕事見つけて引っ越しの給与が貯まるまで我慢。お金が貯まったら一人暮らしする。

夫はフランスで通常業務。

この未来はこの未来で、おばあちゃんと過ごせる時間が増えるから良いのかな。

仕事的にはまた外資系で人事の仕事を探すしかない。
フランス語はできるようになったけれど、「フランス語を使って仕事をしたい」と思えるほど、フランス語に思い入れはない。
また大量の事務作業に、低い給料・昇進なし、スマイル0円に戻るのか、、、


これもまた良いのかな。
なんか人生わからなくなってきた。

 

フランスに移住するのは、パティシエになることを夢見てたときの夢だったけれど、それはもう10年以上前の話。

昔むかーし抱いていて、最近そうでもないと思っていた海外暮らしの夢が、夫のおかげであっさり10年以上後に叶ってしまった。
そして、その海外暮らしのせいで、私の価値観が180度覆された。

 

自分の努力で物事の結果は変えられない。


外資系の前職で働く前は、私の人生は努力すればするほど目標達成に近づく、いわば二次関数のグラフだった。

転職を繰り返し、一時期ブラック企業でも働いたけれど、転職のたびに地道に給与を上げていった。

今は逆だ。

 

自分の目指している先の都合(ジュエリー学校やCAP)で状況は変わるし、社会的な都合(コロナ)にも左右される。

夫と一緒に暮らしたいと思えば、夫の状況も変数になる(フランス移住)。

 

人生の方向性を左右する変数が多すぎる!!!

 

「模試ではC評価が続いているから、受からない」と言われていた大学に合格した、あの時代が人生一番輝いていて、世界もフェアだったかもしれない。

勉強すればするほど合格に近づくんだから。

いきなりセンター試験がなくなったり、センター試験が自宅受験になったり、大学ごとの一次試験が早まったり、塾校の授業がいきなりなくなって、そのまま受験本番突入、なんていうことはなかった。

 

まさか、私が33歳にして「昔は良かった」なんて言い出すなんて!!

 

 


自己啓発の世界では良く言われることだが、
「自分がコントロールできることに集中しなさい」
は真理だ。
でも悲しすぎる。

ほぼコントロールできないじゃん!!

 

「ポジティブ思考で、なりたい自分にもう成れている姿を想像し、嬉しい気持ちを疑似体験して、運を引き寄せる」
なんて考え方もあり、夫は信奉者だけど。
そんなに呑気に信じられるか!

 

って私は真面目すぎなのか。

 


与えられた状況に抵抗せず、流されることを選択すると、こうなる。

夫の奥さんになって(正式に結婚して)、世の中が求める通り子供を産んで、夫の超伝統的な家族にいびられながら介護して(「ヒロコちゃんって、いつまで経っても結婚してくれなかったのよ」「いつ孫の顔が見れるかと思ったわよ」)、それが終わったら自分の両親と自分の妹の介護をして、人生終える。

 

人事の事務の仕事を毎日残業。
楽しみは仕事終わりのワイン。

海外旅行は一年に一回。この1週間だけが楽しみ。

 


悲しくなってくる。

 

結婚しないのが異常だろうが、子供を産まないのが異常だろうが、私は世の中が押し付けてくる筋書きどおりの人生は絶対嫌だ。

・・・・・・

 

 

待てよ、今の人生は全然世の中の筋書き通りじゃない。

激動の人生だ。

瞑想しながら泣けてくる人生だ(負の感情や、物事に対する執着をレリゴーできないので、「レリゴーしろ」という誘導音声に涙が出ました)。

 

これって、暗に私が望んでる人生だ(流されるバージョンと真逆なので)。

私って、Mなのか!?

 

いつMになっちゃったんだ?

 

 

 

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