トットひとり
「海外のものが好き!」と言っておきながら、一発目の感想は『トットひとり』です(笑)
以前新聞の下にこの本の紹介と「女性が一人で生きていくのは大変!」というようなことが書いてあり興味を持ちました(私が女子大出身のため)が、苦労話だけではありません!
黒柳さんがこれまでのお仕事でお世話になった方々とのエピソードが綴ってある本です。黒柳さんが出てこられた時代に生きていた方としては懐かしい俳優さん・女優さんがたくさん登場されます。
本全体を読んでいて、温かい気持ちになりました。
黒柳さんご自身は人と違うタイプで、周りからは「注意欠陥・多動性障害・学習障害と推測される問題児」と見られており、苦労されたようですが、そのあたりはさらりと書いてあるからか、快活ですごくタフな方という印象を持ちました。
私が小さいころ見ていた「ふしぎ発見」での正答率の高さから「博学で頭の良い人」と幼ながらに思っていました(生意気ですが)。しかし私が大人になるにつれ、「問題児だった」側面も情報として入ってきて、「どういう方なのだろう?」と不思議に思っていました。
この本を読んで感じたことは「黒柳さんは人から愛される方なのだ」ということです。
ご自身が家族と感じられるくらい近しい俳優・女優さんとのエピソードを読んでいると、どれもその俳優・女優さんからの黒柳さんへの愛情が伝わってくるのです。
黒柳さんの発したストレートな言葉が相手からの笑いをよんだり、相手との仲の良さを醸し出したりして、読んでいて心地よいです。
なんとなく祖母を思い出したので、祖母に会ったときに上記を話したら、「時代が良かったのかもしれないわねえ。(黒柳さんの)周りの人が本当に良かったのよね。あなたもこれからあなたをかってくれる素敵な人に会えると思うわよ」とのことでした。
上品で教養があり、ストレートな物言いでタフな(というか鈍感力のある)祖母が言うとなんとなく納得してしまう私です。