ニート in パリ - 行けっ森蔵!

偶然フランスはパリに移住することになった30代女子の生活。なぜか画家のベルト・モリゾに惹かれている。

(旅行記)バリ・シドメンでトトロ体験

先日、職場の夏休みをつかって、バリ(インドネシア)に行った。

バリの文化の中心であるウブドから一時間ほどの場所にあるシドメンは、私に言わせれば京都(ウブド)から見た茨城のような感じ。バリの都市でありながら観光地化しているウブドに比べ、シドメンは大自然がいっぱい。同じ米の棚田でも、シドメンのほうが手作り感ある田植えで、稲はボーボー。ジャングル感。ウブドは水田が綺麗に見えるようにコストかけているのかな。機械を使っていないとはいえ、稲の苗の並びはほぼまっすぐだったし、稲の長さも均等なように見えた。

シドメンは西洋人画家たちが入植した際に気に入った土地で、のどかな古き良きバリを表している、とどこかで読んだ気がするので、今回3泊4日で泊まる。バリのウリは美しい棚田。TripAdviserを見てもシドメンにはあまりツアーはなさそうだったが、一番評価の良い、地元の個人がやっている棚田のウォーキングツアーを予約。

朝、白いTシャツ・短パン・靴下のマデさんにホテル前で会う。歩き出して「今日は3時間歩く?4時間歩く?」と聞かれ、潜在意識の中の体育会系の私が思わず「4時間で」と答える。いきなり水田の水路の端を歩き始めるが、いきなり「靴と靴下を脱いで」と言われる、わけがわかっていない私は靴を手に持ってじゃりの上を歩くが、なんと、目の前に(昨日の雨による)濁流が流れる川が!ガイドのマデさんによると、川の「中を」歩くという。「ズボン濡れないようにまくって!」え、ほんとに大丈夫なの?「これくらいなら大丈夫」水量は自分の脚の付け根くらい。しかし明らかに川の流れは速いし、流れる力も強い。おまけに川床はぬるぬるで滑りやすい。マデさんにつかまりながら川の真ん中を過ぎたところで、「おんぶしてあげようか?」とのこと。え、そういうのあり?「ほかの観光客で苦手な人はおぶってるから大丈夫!そもそも君もおぶってあげようかと思ってたけど、大丈夫っていうからさ。じゃあ、ちょっと待ってて!」と言うと対岸まで歩いて行き、自分と私の靴を置いてから、私を背負いにくる。ええと、私、152センチの身長だけど結構重いのよね(51キロ)。マデさん若干ぐらつくものの「大丈夫!」無事に対岸に届けてくれる。マデさん、背は高い方だけど、結構痩せてる。強いなあ。

その後、水田のあぜ道を歩いたり、水路を歩いたり。運動神経のない私はマデさんに支えてもらっているのにも関わらず、何度も水路に落ちて泥(と(ここからは判別できないので想像だが)おそらく堆肥としてまいていたであろう牛の糞)にまみれる。途中で水路でマデさんに靴や靴下を洗ってもらう。

ここまででも十分にアドベンチャーなのだが、小雨だったのが2時間ほどして本格的にどしゃぶりになる。建物に近づいた際に「雨宿りしようか」と言ってくれる。でもマデさん全然平気そうだし。いいや。いつ止むかわからないしね。しかし、これがウォーキングツアー後半ずっと続く。めがねじゃなくてコンタクトしてきてよかった!しかしぐしょ濡れで、目の前も手でぬぐいながら歩くことに。さっきまでおしゃべりしていた私の口数が少なくなったのに気がついたのかマデさん「大丈夫?」大丈夫だけど、歩くのに集中しているんだ。すると滑りやすい狭い坂道(岩、じゃり、雨による泥で、もはや「下山道」)では手を握ってささえてくれる。一度思いっきり滑りそうになり、握ってもらっている右手に力がはいるだけでなく、左手の行き先がなく、ぱっと目の前にあるものをガシっと握ってしまう。むにゅっとしたので何かと思ったが、実はマデさんのお尻!!ひゃあ、、、Oh I’m so sorry, 変なところをつかんでしまったよ!と伝えるとマデさん顔色一つ変えずに冷静に「大丈夫だよ。怪我はない?」とのこと。ああああああ、このまま滑って行ってしまえばよかったのに、、、恥ずかしい!!

広い道に出ると、マデさん脇に寄って大きな蓮子の葉っぱをとり「これを傘にして!」おおお、これはリアルトトロなのでは!?と言いたかったが、バリの田舎シドメン出身のマデさんには通じないだろうから、口をつぐんでありがとうと伝える。すごい、三十路過ぎてバリでトトロ体験するとは。。。

マデさんとのウォーキングツアーはシドメン滞在のハイライトになったのでした。

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Trip Advisorのサイトのリンク:

 

www.tripadvisor.jp