ニート in パリ - 行けっ森蔵!

偶然フランスはパリに移住することになった30代女子の生活。なぜか画家のベルト・モリゾに惹かれている。

怒涛の引越し作業

<パリ出発までの生活>


 2019年1月〜引越し作業=地獄

 

 千葉のアパート引き払いが思っていた以上にハード。

 引越しにあたり、

「捨てるもの」

「パリに持って行くほどではないもの=実家行き、もしくは人にあげる」

「パリに持って行くもの」

に分けた。

引越し作業を始めて初めの数週間は大胆に使わないもの(や、コンマリ式に「ときめかないもの」)をどんどん捨てていった。が、使えるのに捨てるのはもったいない、という思いにとりつかれ、捨てるたびに罪悪感に悩まされる。そのうち捨てる作業に疲れを感じ「捨てる」という選択肢がほぼ消滅、物を

「実家に送るもの」

「パリに持って行くもの」

に分けることに。口癖は「だって全部ときめくんだもん」。

書類整理(ビザの書類、銀行や社会保険関連、レシートなど)は後回し。
海外の引越し便は飛行機または船便なので、業者の扱いは手荒いらしく、大切なものは入れない方が良いらしい。

また、液体や食品は詰め込めないらしい。

ということは、アクセサリーや食品(スパイス等)を好きでたくさん持っている私は、結構な量を手荷物(=スーツケースもしくはボストンバッグ、もしくは登山リュック)に入れることになる、、、

 

 

 2019年2月下旬〜仕事の激務さが加速


 ただでさえ、日経企業に勤めていた時代の3倍以上の業務量なのにもかかわらず、引き継ぎ作業によって業務逼迫。そもそも上司が後任の採用活動を私が退職する3週間前に始めたため、引き継ぎ相手がいない状況。私が引き継ぐ相手が決まったのも退職2週間前。そこから私が3年間で積み上げた業務を2週間で中国の先輩、その部下とアメリカの同僚に引き継ぐ作業が開始。最後の一週間はビザ申請のための1日有給以外は会議室に缶詰で引き継ぎ内容を喋りまくり。18:00に会議終了後、夜22:30まで通常業務。死んだ。

 

 

 2019年3月14日 アパート引き払い日は涙涙


 粗大ゴミ(物干し、ステンレスの棚、プラスチックの衣装ケース、布団など)を一つずつアパートの部屋から運び出す。

しみじみ。

そして就職した後自分の貯めたお金で1人暮らしを始めた際に買ったIKEAの布団を荷物紐で束ねた途端。

ううう。

涙腺が弛む。

ゴミステーションに出した瞬間、号泣。

捨てたくなかった。でもパリのアパートは家具付きだったし、独身対象の限られた予算の引越しパックでは詰め込めなかった。掛け布団だけ自費で郵送も考えたが、圧縮しても大きなボリュームだ。

仕方なかった。

でも、でも、やっぱり捨てたくなかった。自分で買った布団だ。新卒時代にパワハラまがいの指導を受け苦しんだ時も、お客さんにこっぴどく怒られた時も、先輩にいじめられた時も、上司不遇の時代も、全部受け止めてくれた布団だ。インフルの時も風邪の時も一緒だ。

どんな時もずっとそばにいてくれた布団だ。

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涙が止まらなかった。

 

 その日の午前中は水道、ガス、電気の立会いと最後の支払い。

 最後まで溢れてしまった荷物を実家や祖母の家、パリに郵送。スーツケース2個はすでに前日に空港へ郵送。

午後はアパート管理会社の人の立会い。最後に残った重い荷物を引きずって、祖母の家へ。

 

 

 2019年3月15日〜3月19日 実家住まい


 息抜き、書類整理、最後の雑貨・洋服整理。

 考えてみたら、スーツケースでないと液体を運べないのでは(飛行機の機内持ち込みはできないのでは)と、かさ張る中途半端に残った化粧水や洗顔料は実家に置いて行くことにする。最後まで着ていた大事なレザージャケットはフランスでも着たいので持っていきたいのだが、リュックの中でかさばるし、すごく重い、、、。母に手伝ってもらい、100円ショップの圧縮袋に詰めて何とか登山リュックの底に押し込む。