ニート in パリ - 行けっ森蔵!

偶然フランスはパリに移住することになった30代女子の生活。なぜか画家のベルト・モリゾに惹かれている。

ビザ更新と語学学校と猫と

 私のビザは無事更新された。
 
 「モロッコでの子供時代にモロッコ人と日本人のハーフの友達がいた」というモロッコ人の友人に手伝ってもらい、6月下旬に移民局へ質問に。その後、いくらやっても取れなかったビザ更新ネット予約をその友人にやってもらう。移民局からは8月中旬の予約だったにもかかわらず、7月下旬に来いとメール受領。ジュエリー学校が終わっていないし、就職先も決まっていなかったが、同じ友人のアドバイスでとりあえず現状報告。レセピセという、一時的な滞在許可を10月までもらう。その後、同じ友人がインターン(無償)を見つけてくれ、面接。フランスではインターンシップ契約は会社、学校、生徒の三者契約とのこと。また同じ友人の勧めで、契約を結んでくれる語学学校を探す。3つほど見つかるが「インターンのスケジュールに合わせて授業を組みましょう」と言ってくれた学校はLutece Langue一校のみ。他の学校と比べると少し授業料が高かったけれど、相方に頭を下げて学費を出してもらう。これで移民局にも報告。無事に来週、ビザが発行される。
 
 このモロッコ人の友人と、学費を出してくれる相方がいなかったら、日本に帰るしかなかった私。日本の方が全体的に快適だけど、まだフランスで行きたい場所、体験したいことがある。人からの助けは非常にありがたい。フランスは日本の田舎社会のようなもので、人とのコネがものを言う。まだ助けてもらってばかりだが、今後は恩返しに人を助けることもしたい。
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 パリでは今年も8月に猛暑日があったが、なんと2週間くらいで終わってしまった。昨年の方が暑さでいえばきつかったかもしれない。ただ、暑い室内でマスクをしながらの語学学校の授業は辛かった。
 フランスで自分に一番合ってるのは気候かもしれない。9月からすっかり朝晩涼しくなり、肌寒いことすらある。日本では、ゴールデンウィークから夏本番で、それが11月くらいまで続くイメージだ。
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 語学学校には8月と9月第一週まで平日コースに通い、インターン中は夕方の個人レッスンを週2日と、土曜日午前中の授業を受講することになった。それに専用ウェブサイトでの学習を足して、200時間学習するという計画だ(Lutece Langueでは200時間の学習をすればインターンシップの契約書にサインしてもらえることになっている)。
 フランス語レベルはB1でクラス分けされた。A1が初級、A2がその次、B1は中級、その上がB2だ。B2はビジネスレベル、C1は流暢なレベル。
 来仏当時2019年3月もB1のクラスに入れられ、レッスン終了の8月ごろには、他のクラスの生徒との人数調整の理由もあって、B2レベルに入れられた。ジュエリー学校一年で随分話せるようになったと自負していたら、一年後の今回もB1のクラス。悔しくて、毎日授業の復習をした。私とB2レベルの生徒との会話レベルの違いを感じられなかったけれど、B2の生徒たちはあまり文法間違いを指摘されないので、レベルアップには文法を確実にマスターし、会話に反映させるのが大事なのだろう。正しい用法の適用(時制だけでなく、条件法など)、代名詞の使い方や文の中での位置、前置詞、名詞の性(男性名詞か女性名詞か)がネックになっている。
 
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 夫の誕生日である7月8日の数日前に黒猫が家にやってきた。

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 元々今年1月2月に台所にネズミが毎週のように出たことで、フランス人クラスメイトや、相方の職場のフランス人に「猫を飼えば?」と真顔で言われていた。「そんなことでネズミがいなくなるわけないでしょ」と本気で捉えていなかったのだが、夫は職場のフランス人から「猫あげる」と言われ、もらってきた。
 もらった時点で生まれて2ヶ月。私は両親がペットに関心がなかったため、33歳にして初めてのペット。夫は実家で犬を飼っていたため、動物には慣れているようだ。初日は夜に泣き止まず、夫が起きてなだめる始末。2日目、3日目は私に懐き始め、寝ている時はベットに上がって来て私の全身を舐めるなど(!!)アツイ夜を過ごした。
 その後は私たちが気がつかないうちにどんどん大きくなり、アングルによってはETのような顔だったのも、今ではすっかり猫らしい顔つきになってきた。体も厚みが出てきた。

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 性格的にはかなり強く、いくら叱っても台所に乗ったり、クローゼットに入ろうとしたりする。遊んで欲しい時は際限なく鳴く。1時間ほど遊んでもまだ足りないようで、夫からは無視するよう言われたが、鳴かれると反射的に構ってしまう私。「作業に集中したい時は、お風呂場に入れておいて、自分はヘッドフォンをしてしまえばいいよ」と猫好きの受付に言われてやってみたが、お風呂場にいた1時間半弱泣き続けていた。あまりにもうるさいので私は我慢の限界だった。愚痴をこぼすと夫が「ボス猿ごっこ」をし「鳴いたら唸って脅しながら追いかける」という対応をした。それでかなり鳴かなくなったのはすごい。


 昨日は初めてのワクチン注射だった。病院の待合室では鳴きっぱなしで、先の予約が入っていたふわふわした小型犬が心配そうに見つめていた。病室ではキャリーから出たのを良いことに6畳ほどの部屋を走りまくり。水場に乗ったりテーブルに乗ったり、夫の肩や背中に乗って落ち着きがない。フランス人獣医さんは慣れているようだったが、さすがに部屋の隅の医療器具をいじり始めた時は叱っていた。肝心のワクチン注射は「キャッ」と言っただけで何ともないようで、その後も部屋を走り回っていた。夫曰く、「うちの猫は痛みをあまり感じないようだ」とのこと。確かに自宅を駆け回っている時や、おもちゃで遊んであげている時も、むやみやたらにジャンプして家具にバーンと体をぶつけていることが多い。それでも気にせずに遊び続ける。注射の針が我慢できるなら、なぜシャワーで体を洗う時に断末魔の叫びを上げるんだ?と納得がいかない。風呂場で洗う時は4本の足を回転させ、私の腕を引っ掻きながら、まるで私が窒息死させようとしているかのような叫びを上げる。きっと近所の人も、アジアの若者たちが飼い猫を頻繁に虐待していると思っているに違いない。

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 フランス語会話でも作文でも毎回学校で同じようなミスを指摘され、全く治る気配がないのだが、そんな時に便利(?)なのが、前向きすぎる夫だ。獣医さんに質問をしていたら「かなり喋れるんだね」と感心してくれた。学校では「初歩のA1から文法事項見直した方がいいよ」と校長先生に言われるくらいヤバいのだが、家ではヒーローになっているようだ。ありがたや、ありがたや。
 
 
 
 
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