ニート in パリ - 行けっ森蔵!

偶然フランスはパリに移住することになった30代女子の生活。なぜか画家のベルト・モリゾに惹かれている。

(よもやま話)外資系IT企業の仕事と私

アメリカに本社がある外資系で働いていると人間的におもしろい発見がある。少なくとも私の勤める会社では外国にいる上司や同僚はこんな状態だ。

 

・基本的にメールは読まない(長ければ長いほど)

・メールに書いてあることでも会議を設定し、メールに書いてあることを(再度)口頭で話して合意する

・自分がどう見えるかをすごく気にするため、当人が正義を貫こうとして実際の問題解決が滞る(ある解決法を取ろうとしても「心理的に受け付けない」状態)

・仕事ができるように見せたい人が多い(知識不足や、実際やっていない仕事を隠そうとするので話がデタラメだったり、ロジックが不在だったりする=結局仕事ができない、もしくは知識がないのが他人にバレているはずなのに当人気がついていない)

・責任を負わない(=明らかにミスしていても絶対に謝らない。「自分が○○をやる」とは宣言しない。話を結論付けずにふわふわさせる。)

・仕事をしているように見せかける(会議内容を自分からまとめてシェア、他の人の仕事にツッコミを入れて「わざわざフィードバックをあげる」=他人の仕事にに貢献している感を出す、会議をやたらに設定する。話だけは仕切る(が自分はその先の仕事はしない)

・上記のようにして自分の仕事は減らす、もしくは仕事しないにもかかわらず、他人には仕事をやたらと投げる

・日本式の丁寧な仕事をすると「あなたには仕事へのパッションがある」と言う

・(言葉を発した際)「どういう表情をしているか」よりも「何を言っているか」が大切(明らかに嫌な顔をしながら「○○さんは良くやってくれている」と言っても、だれもそのコメントの信憑性を疑わない)

 

私はますます自分が素朴な人間だということに気がつかされる。私は自分ができるように見えたいとは思わない。もちろんできるように見えたほうが良いが、問題解決や、仕事を完成させるためなら、相手を立てたり、自分がバカに見えることになっても、仕事ができないように見えてもいい。結局仕事が終われば良いし、仕事の出来の良し悪しは結局相手が満足してくれるかどうかだ。自分がどう見えるかは関係ない。それに仕事ができるかのような見せかけは結局はバレるし、後々結局自分自身でトラブル対応できなくなって困るのではないか。

今の会社で働けば働くほど、私は裸の王様に対して「王様は裸だ!」と叫んでいる子供な気分になる。あまり外国人と日本人の違いを極論でもって議論するつもりはないけれど、今の職場で働けば働くほど、自分を着飾る外国人があまりに多いと感じる。それはもしかすると海外でのサバイバルスキルなのかもしれない。仕事ができなくても出来るフリをしてうまくいけば上司に気に入られて昇進するとか?それを考えても、私は海外と戦うにはウブすぎるかもなあ。毎日不器用に戦っている。だからか、上司には正直な性格だとは思われているようだが、贔屓にはしてもらっていない。おべっかは使わないし、出来るように見せてもいないから。給与も外資系に勤めているにしては低い。このあたり、外資系に勤めるキラキライメージが自分のなかでガラガラと崩れたところである。まあ人事=お金を生まない部署=コストだから他の部署に比べて3分の一の給与でも仕方ないのか。

 

日本企業に勤めていた時は毎朝出勤が憂鬱で仕方なかった。日曜の夜が辛かった。外資系に勤める今は幸いそれはなくなったが、毎日足取りが重い。給与が社員一低いせいか下の階級にいる気分だ。川底にある石みたいな私のプライドが次第に会社という川によって徐々に削られているのかもしれない。家に帰ってYouTubeNetflixを見ても心が満たされない。大好きなケーキづくりも、自分のカロリーに影響するとなると、下火になる。

 

こんな愚痴めいた話は自分がヒップホップアーティストなら、ラップにすると面白いのかもしれないと思う秋の夜長である。

 

ちなみに残業続きの夜には笑いも提供してくれるあっさりした味覚がおススメだ。

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