パリの桜
パン屋で働いている夫は平日休み。私は平日は午後から語学学校。ということで、午前中だけ夫と近所を散歩。
パリに住んでいる人々の生活の足である、なんの変哲もない電車の線路と線路脇の木々が、オシャレな風景画のような景色になってしまうのも、パリならでは。
自宅アパートから線路沿いにしばらく歩くと、お馴染みの木を発見!!
この右端にある木は桜なんじゃないか?
やっぱりそうだ!
多分そうだ(植物に詳しくないので自信がなさげな私)!
桜を見ると、春が来たのを実感!
私の口・胃袋が日本を恋しがっていたが、私の頭の中にある季節を捉える感覚も、日本を恋しがっているのかも。
長年日本にいたから(生まれ育ったから)、良い面だけじゃなく悪い面もたくさん見てきて、早く離れたいと思っていた。
でも、離れてみると、いかにステキな国だったかということを実感。フランス・パリのステキさとは種類が違うけれど。
そして、外国在住歴が長い日本人が
「日本大好き!!」
と熱狂・熱愛しながらも、同時に外国に住み続ける気持ちも同時にわかってきた。
今までそんな人たちには
「何なんだよ、じゃあ日本に住めよ!外国に住めているだけ、幸せじゃないか!」
とちょっとキレ気味だった私。
実は、そこまで単純じゃなかったんですねえ。
ひょっとして、少なくとも私と日本の関係は、熟年夫婦みたいな関係かもしれない。
昔は優しかったのに今は信じられないほど自己中で、かつ、外見もくたびれた夫に愛想を尽かし
「もう出て行ってやる!」
と思うものの、一旦夫と距離を置くと「案外居心地良かったかもな」と思う。
もう一度ヨリを戻すと、一定期間後、再び夫が嫌になる。
夫元気で留守が良い。
日本にどこでもドアで戻れたらいいのになあ。
そしたら、ビールとおにぎり弁当でお花見して、疲れたら温泉入って、夕食にはラーメン・餃子・白米でも食べるのに(カロリー高め)。
そして、嫌になった頃にはドアを開けてパリに戻るんだけどなあ。
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